なんという体勢…大久保嘉人、ヘディングの「当て方」があまりに芸術的

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先週末に行われたJ1の第14節。

FC東京は清水エスパルスのホームに乗り込み0-2と勝利し、数日前に黒星を喫したJリーグYBCルヴァンカップのリベンジを果たした。

そんなこのゲームでFC東京に2ゴールをもたらしたのは、新加入のFW大久保嘉人

いずれもストライカーとしての才能を感じさせる見事な一撃であったが、なかでも芸術点が高かったのが84分にあげた2ゴール目だ。

前線のスペースに上手く潜り込み、東慶悟からのクロスに頭で合わせた大久保。

スペースを見つけ出すフリーランも素晴らしいが、何より鮮やかだったのはそのヘディングだ。

大久保はフリーでペナルティエリア内に入っており、どのような体勢でもボールに合わせることができたはずだ。

しかし東からのボールがやや低いのを瞬間的に判断すると、なんとゴールを背にする形でGK前に入り、後頭部にボールをかすらせるようなアイディアを選択。ボールはわずかにコースが変わり、GK六反勇治はこれに反応することができなかった。

このようなヘディングのフォームは、サッカーの教科書には載っていない。

しかし解説の川勝良一氏が触れているように、大久保は体を逆に捻るような体勢でボールをゴールへと流し込んでしまった。

南米のストライカーが見せるような、セオリーを逸しつつも確実にゴールへと繋げる得点感覚のようなものを垣間見た瞬間だった。このシュートを瞬間的に選び、結果的にゴールを決めてしまうあたりが本当に凄い。

先制ゴールも流石の落ち着きだった大久保。

新チームでの初ゴールまで1ヵ月近くかかったがこれでJ1でのゴール数を「6」とし、得点ランキングでも3位タイに浮上している。