『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』公式サイトより

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 5月29日、俳優の山粼賢人(22)主演の実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』が、第17回ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭(スイス)と第21回ファンタジア国際映画祭(カナダ)のコンペティション部門に選ばれたことが明らかになった。しかし元SMAP・木村拓哉(44)と同じ形で世界進出を果たす同作に、不安の声が広がっている。

■『ジョジョ』の世界進出はカンヌの“キムタク方式”と同じ?

 8月4日に全国公開される映画『ジョジョの奇妙な冒険』。実写化を嫌う原作ファンのバッシングが止む気配がない中、2つの映画祭のコンペ部門に選出されたことが判明した。

 ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭は6月30日から7月8日、ファンタジア国際映画祭は7月13日から8月2日の日程で催され、いずれも日本国内での公開前に実施される。三池崇史監督(56)や主演の山粼は、同作の上映時に現地へ赴く見込みだ。

 その山粼は、メディアを通じて「海外の映画祭の舞台に立つことをひとつの目標として頑張ってきました。今回、僕にとって特別な作品である本作を、スイスで開催されるヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭のコンペティション部門に選出していただき、喜びと興奮でいっぱいです」と語っている。

「三池監督の威光で国際映画祭に出るのは、先日のカンヌ国際映画祭と同じ“キムタク方式”。今回は国内公開の前ということもあり、『観客スタンディングオベーション!』『大絶賛!』などと日本のファンにも煽ってPRできる。作品のブランド力を上げて金メッキを被せられる」(報道関係者)

『ジョジョ』の映画祭進出のニュースが報じられるや、山粼個人の女性ファンは喜んでいるものの、原作ファンからは非難だらけ。「日本でも批判の嵐で既に海外でもボロクソに言われてるのに」「痛々しい」「恥は日本だけでかいてくれ」と怒りを露わにしている。

 三池監督の最新作『無限の住人』は、木村が主演をつとめて話題になるも、下馬評通りの爆死。興行収入ランキング(興行通信社調べ)ではあっという間にベスト10圏外に沈み、ライバル視された菅田将暉(24)主演の『帝一の國』に完敗した。

「『無限の住人』がコケた原因の一つは原作破壊。アクションシーンが三池ワールド一色なのは百歩譲るとしても、ストーリーやキャラクターの描写が不足しがち。結果、観客の不完全燃焼を招いた。『テラフォーマーズ』しかり、本当に作品を理解してメガホンを取っているのか疑問符がつく。『ジョジョ』の予告映像もバッシングの嵐で、中には『バカなヤンキー映画』と三池監督の作風への非難もある。今のところ不安しかない」(前出・報道関係者)

 8月の公開前に世界進出する映画『ジョジョ』。世界の絶賛を味方につけても、国内の原作ファンの怒りを鎮めるのはムリ!?

文・安藤美琴(あんどう・みこと)※1974年東京都出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ガールズジャーナル』(セブン&アイ出版)、『パチンコ攻略の帝王』などに寄稿。現在は女性向け読み物系の記者・編集者として活躍中。