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かつてTBS系で放送していたバラエティ『有田とマツコと男と女』。この番組の特徴といえば、あるテーマに基づいて毎回一般人50名をゲストとして招いていたところ。
たとえば、「恋人いない歴3年以上の人」「お金持ちの一般人」「社長vs定職につかない若者」など、様々な素人たちが放送回ごとに集められ、いつも有田とマツコに弄られていたものです。

この番組は、テーマに該当する50人を集結させるという点で、同じTBS系でやっていた『上岡龍太郎がズバリ!』を下敷きにしていることは明らか。加えて、初期のタイトル『ムーブ・上岡龍太郎の男と女ホントのところ』の「男と女」部分を拝借していることからも、先達へのオマージュが覗えます。
おそらく、批判性の強さ・論理的思考力・優れたバラエティ感覚を兼ね備えたマツコが上岡の務めたメインMCポジションに収まると考えられ、10数年の時を経て復活を見たのでしょう。

「極道の妻」「ソープ嬢」「オナベ」…キワドイテーマの素人が集結


“本家”が放送されていたのは、1992年10月15日から1996年9月19日にかけて。『有田とマツコ』もエッジの効いたテーマを多々設けていたのですが、上岡版はさらに過激。

なんせ、初回のテーマが「極道の妻」。その筋の奥方様がサングラス着用で大挙してスタジオに集った様は、ものすごく異様な雰囲気でした。
それ以外にも、「ソープ嬢」「オナベ」「サラリーマンのゲイ 」「不倫中の夫を持つ妻」など、かなりキワドイテーマばかり。

しかもこの番組、木曜の19:00〜19:54という、ゴールデンタイムの放送なのです。深夜帯の『有田とマツコ』の方が圧倒的に柔らかめなテーマを扱っているというところに、時代の流れを感じずにはいられません。

モデル時代の竹野内豊(当時22歳)も出演していた


また、『上岡龍太郎がズバリ!』には、無名時代の芸能人が多数出演したことでも知られています。もっとも代表的なのは、「一流男性モデル」の回に出ていた、竹野内豊と沢村一樹。
特に当時22歳の竹野内は、集められた50人の中でも、別格のイケメンっぷりで女性ゲストたちを悩殺。ゲストの一人・久本雅美は、その甘いマスクが堪らなかったようで「犯して!」と叫んでいました。

それ以外で出演していた主な有名人は、「Mr.レディー(オカマのこと)」の回に出ていた春菜愛(はるな愛)。「キャンパスクイーン」の回には、大石恵(L'Arc〜en〜Cielのhydeの妻)、豊田綾乃(TBSテレビアナウンサー)。「ミス日本」の回には、何故か職業が「会社社長」となっていた玉井美香(叶美香)など。

伝説の神回、上岡龍太郎の話術は圧巻!


このように、著名人のお宝映像が多数見られる同番組ですが、やはり最大の見どころは上岡龍太郎の話芸。中でも凄かったのが、「幽霊を見てしまった人」の回。

もともとオカルト嫌いで有名な上岡は、初っ端から戦闘モード全開。霊の存在を信じて疑わない素人たちを相手に、ゲストの一人として招かれた大槻教授とタッグを組み、大立ち回りを演じて見せたのです。
その舌鋒鋭く、時にユーモアも交えながら、50人も及ぶ論敵たちをほとんど1人で追い詰めていく話術は圧巻の一言でした。

そんな色々な意味で見るべきポイント満載の『上岡龍太郎がズバリ!』。ぜひ、貴重な映像アーカイブとして何らかの媒体に焼いて、後世に残してもらいたいものです。
(こじへい)

※イメージ画像はamazonより上岡龍太郎 話芸一代