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 土曜午後10時枠でお茶の間に親しまれてきた人気バラエティ番組『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)が、4月から土曜午後9時枠に変更となることが明らかになった。これにより、日本テレビの土曜日ゴールデンタイムは『天才!志村どうぶつ園』『世界一受けたい授業』『嵐にしやがれ』と、バラエティ番組が連続して3本が続くこととなった。

 現在、日曜日の同局の同時間帯でも『ザ!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』と、バラエティを3本並べて結果を残している。それになぞらえた格好だ。

 その一方で煽りを受けるのが『金田一少年の事件簿』や『サイコメトラーEIJI』、『野ブタ。をプロデュース』といった、数多くのヒットドラマを生み出してきた“土9”ドラマ枠だ。このドラマ枠は、現在『嵐にしやがれ』が放送中の“土10”枠にそのまま入れ替えとなる。これに対して、“寝耳に水”状態となった関係者は多かったようで、何らかの内部事情で大きな作用が働いての“テコ入れ”だったのではと噂されている。

「『嵐にしやがれ』は、視聴率が軒並み一桁台に低迷しており“嵐じゃなきゃとっくに打ち切りになっている”との声は絶えません。そこで、放送枠変更というテコ入れに踏み切ったようなのですが、どうやらそこにはジャニーズへの“気遣い”があったようなのです。このままでは、嵐に“低視聴率グループ”のレッテルが貼られてしまう。そこで、前番組からの視聴者をそのままひっぱれる放送枠に移動させた」(テレビ局関係者)

 伝統のある土9ドラマ枠を移したことに対して、発表後は今でも局内に不満の声が噴出しているそうだ。

■嵐のバラエティ番組に共通する低迷の要因

 しかし、「枠を移しても今のままでは『嵐にしやがれ』の視聴率が伸びるわけがない」というのが、大方の予想だという。SMAP解散後のジャニーズを担わなければいけないはずだった嵐は、一体どこで差を付けられてしまったのだろうか。そこには低視聴率の要因が見え隠れする。

「やはりグループ全員のイメージを大事にし過ぎたジャニーズの問題が大きい。嵐はこれまで個別だけ過多に売り出す“格差売り”を極端に嫌っており、番組企画の営業も、基本的には5人セットでしか持ち込まれません。SMAPやTOKIOといったグループのように、体当たりで何かに挑むということもなく、基本的には当たり障りのないぬるい企画ばかりです。視聴者からは既に飽きられているというのが現状なんです」(テレビ局関係者)

 放送枠の変更は、現在の嵐が“踏ん張りどころ”に差し掛かっていることを表しているのかもしれない。

文・阿蘭澄史(あらん・すみし)※1974年滋賀県出身。フリー記者。某在京スポーツ紙の契約記者を経て、現在は週刊誌等で活躍中。主な著書に『真相!アイドル流出事件簿』(ミリオン出版)、『事務所をクビになった芸能人』(竹書房)、『芸能人のタブー』(宙出版)など。