NMB48市川美織がお笑いについて熱く語る、雑誌「FLASHスペシャル」での連載「お笑い芸人になりたいの!」。「FLASHスペシャル グラビアBEST 2016初冬号 (FLASH増刊)」では、不思議キャラと挨拶ギャグというみおりんと似た要素のある脳みそ夫が登場。

脳 こんちはーっす!

市川 あっ、さっそく出ましたね!脳さんのその話し方といでたちが好きなんですよ。でも、昔はこういうネタじゃなかったんですよね。

脳 はい、相方が事故で脳だけになっちゃったって設定で、水槽に浮かんだ脳みそと並んで漫才をやっていたんです。「脳」と「みそ夫」のコンビで「脳みそ夫」。8年間フリーでやっていたんですけど、まったく芽が出なくてやめたんですよね。

市川 そのときのネタを動画で見させてもらったんですけど、わたし的には意外と好きだったりしました。

脳 そうそう、ちょっと変わった人はそっちなんですよね。でも、変わった人の母数が少ないので。

市川 ネタを変えたきっかけは何だったんですか?

脳 脳みそと並んでネタをやると、みんながそっちばかり見ちゃうんですよ。なんでピンなのに俺が目立ってないんだろうな、って思って、それからは奇抜な衣装を着たネタとかをするようになりましたね。

市川 前にお話をうかがった永野さんも、転機になったのは目立つ格好に変えたことだと言ってました。

脳 焦りだした中年芸人によくあるパターンですよね(笑)。確かにそうやっていろいろな悲しみを背負ってるほうが面白いのかもしれない。

市川 そういう時代を経て今があるんだな、って思います。

脳 それを22歳で気づいてるのはすごい。最近、ほかの若いアイドルの方と絡む機会もありますけど、市川さんはほかのコとは全然違いますね。

市川 いえいえ、そんな。脳さんが今やっているネタは、一般ウケもしそうな感じですよね。

脳 まあ、単純にサブカル的なことをずっとやっていくのがしんどいっていうのもあって。ちょっとディープな話ですけど、東日本大震災があったじゃないですか。あのときに、僕は「ねづっちさんの半生を振り返る」みたいな、よくわからないマニアックなネタをやっていたんです。でも、そんなの被災地に持っていっても誰も喜ばないだろうな、って。そのときに、俺のやってることは何なんだろうって考えて、もうちょっと幅広くみんなが楽しめるものにしたいな、って思ったんですよね。