肌のケアに気をつけているという人は結構多いですよね。でも、目のケアとなるといかがでしょうか。
夏の強い紫外線は、結膜炎や眼精疲労などの目のトラブルを引き起こします。また、エアコンによる乾燥はドライアイの原因に。ついでに、汗や皮脂によって目元が不衛生になると“まつげダニ”が増殖する恐れも! 免疫力が下がり気味になる夏の終わりは、いつも以上に目元をケアすることが大切です。
そこで今回はRサイエンスクリニック広尾の眼科医である、医学博士の林田康隆先生にお話をうかがいました。

夏の終わりの目のトラブル“眼精疲労”と“まつげダニ”


眼精疲労とは、休憩しても目の疲れ感がとれない状態のこと。その原因は生活環境や目の病気、ドライアイやストレスなど多岐にわたりますが、夏場の強い紫外線による影響やエアコンによる乾燥などで、症状が悪化することがあります。

【眼精疲労の主な症状】
・目がかすむ、充血する
・涙がでる
・肩こりや頭痛を感じる
・めまい、吐き気
・イライラ、抑うつ

また、湿気が多く皮脂が大量に分泌される夏は、ダニの一種であるまつ毛ダニが大喜びする環境でもあります。まつ毛ダニは抜け毛やものもらいなどを引き起こす、顔の厄介者!

林田先生におすすめのケア方法を伝授してもらいました。

強い光から目を守る!


「強い光は目を疲れさせて、ドライアイや眼精疲労の原因になります。目を守ってあげましょう」と林田先生。


・サングラスはUV対応かチェック
外にでるときは、サングラスで紫外線をカット。UVカット率が99%で必ずしも色が濃いサングラスを選ぶ必要はありません。むしろ色が濃いものはUVを目の中に受け入れやすくすることもあり、薄茶色がおすすめ。

・ブルーライトをカットする
現代人はスマホやパソコンなど目を酷使する環境にいるので、作業中はブルーライトをカットする眼鏡をつけて。特に寝る前の2時間はスマホ、パソコンは控えること。そして、液晶画面にブルーライトカットのフィルターをかけるのも◎。

「疲れたな」と思ったらリフレッシュさせる


先生によると「目が疲れたな」と思ったら、まばたきを意識したり、視線を遠くに外すことで、目をリフレッシュできるとのこと。

・視線をずらす
パソコンの画面を見ているときはこまめに例えば10分に1回、1〜2秒程度視線をずらしてお部屋の壁紙や天井など遠くを見つめましょう。窓の外の街路樹などを見るのも◎。

・まばたきを意識
集中しているとまばたきを忘れがち。ぎゅっぎゅっとまばたきを意識して行なうことで、目に涙を行き渡らせて。血流の改善効果もあります。

・ツボ押し
【晴明】
左右の目頭のくぼみ部分。頭痛にも◎
【瞳子りょう】
目尻から指1本部分にあるツボ。目のくまにも◎
【太陽】
こめかみ部分にあるツボ。かすみ目や充血などあらゆる目の疲れに◎

痛気持ちいいと感じる強さでゆっくり数秒間押しましょう。

清潔な目元をキープするには


「まつげダニ予防は目元を清潔にすることが大切」と林田先生。

・目を洗う
目が痒くてショボショボするのを感じたときは、人工涙液を使って目を洗いましょう。防腐剤の入っていない人工涙液を1本使い切る勢いでダァーっと目に点眼しても◎。充血気味の目がスッキリします。アレルギー性結膜炎の予防にも。

・アイシャンプーを使う
涙に近い設計のまつげ専用シャンプーを使って、目元を優しく洗浄しましょう。
ダニだけでなく、目に入った花粉や埃なども除去してくれるので、アレルギーに悩んでいる方にもおすすめです。バッチリアイメイクの方には◎。

・ティーツリーオイル
殺菌効果が高く、まつげダニが嫌がるティーツリーオイル。少量を綿棒にとり、目に入らないようにまつげのキワに塗りましょう。

夏の終わりは、アイケアを徹底して綺麗な目元をキープ! 目元がキレイだと、若々しい印象にもつながりますよ〜。
(YUE /プロップ・アイ)

取材協力:Rサイエンスクリニック広尾 林田康隆先生