サカナクション山口 全国ツアー終了「解散も考えた」

サカナクションの山口一郎が、4月21日放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演。パーソナリティのとーやま校長とあしざわ教頭が、4月10日に千葉・幕張メッセ公演をもって終了した約半年間の全国ツアー「SAKANAQUARIUM 2015-2016“NF Records launch tour”」について聞きました。



とーやま校長「まずはお疲れ様でした。千秋楽を見に行ったスタッフから聞いたんですけど、一郎先生がMCで『サカナクションを解散しようと思った』という話をされたと」

山口「言った！ 解散しようと思ったっていうか、もう続けていくことが無理なんじゃないかなと思ったんです。ベースの草刈愛美が妊娠出産して1年半の産休をとって、それが明けてのツアーだったから全てが初めての事ばかりだったんですね。今まで愛美ちゃんが担当していたものを他の人が担当したりとか。例えば、僕らはバンド演奏と一緒にPCを同期して流しているんですけど、その操作も今までは愛美ちゃんがやっていたの。それが出来なくなったので、別の人が裏で入ってやってくれたりとか。色々システムがガラッと変わったんで、スタートした時には“これからどうなるんだろう？”って」

とーやま校長「不安も大きかったんですね」

山口「不安だらけでしたね。1年半もライブを休んでいたからセールスも落ちたし、動員も結構落ちたんですよ。だから、ひょっとしたらこのツアー終えたら一区切りかなっていう気持ちがありましたね」

とーやま校長「それは、どの辺で思ってらっしゃったんですか？　ツアーが始まったのは去年の秋くらいですよね」

山口「アリーナツアーから始まってホールツアーになったんですけど、ホールツアーに入る直前くらいまで思っていましたね。ホールツアーが始まってからお客さんとの距離が近くなって、お客さんの踊っている姿だったり、コミュニケーションをとるようになってちょっとずつ“頑張ろう！”っていう気持ちになれました。バンド自体もシステムが上手く回り始めたり、メンバーだけじゃなくスタッフも愛美ちゃんに対して協力的になったりして、なんとなくルールが出来てきてから“これだったらいけるかも！”って思えたんです」



とーやま校長「それは、誰にも言ってこなかったんですか？　一郎先生がファイナルの時にその話をされている後ろで、ドラムの江島先生がすごい動揺した顔をしてたらしいんですけど（笑）」

山口「誰にも言っていなかったし、皆には“頑張ろうよ。乗り越えよう！”って言ってたけど、自分の中では無理かもって思っていましたね。変化したての時って不安になったり苦しくなったりするじゃないですか。その時はきついけど、慣れてくると気持ちも前向きになるし、徐々にいろんな物が見えてくるのでちゃんとやり切れましたけどね」

とーやま校長「じゃあ、今のモチベーションとしては……」

山口「今は、絶好調ですね。4番、落合博満的な感じ？」

あしざわ教頭「（笑）。その状態だということですね」

山口「そうそう。絶好調なので、アルバムもすぐ出来ちゃいますよ。年内に作り上げて、来年の頭くらいから全国ツアーもやっちゃいますよ！」

とーやま校長「すごい。またもう一段階バキッと開いた感じなんですね」

山口「おでこにもう一個目がある感じ？」

とーやま校長「チャクラだ（笑）。今は前髪で隠れているけれど、その奥には目がもう一つあると（笑）」

サカナクションは、2015年10月27日の日本武道館公演の模様を収録したライブBlu-ray＆DVD「SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour" -LIVE at NIPPON BUDOKAN 2015.10.27-」を5月25日にリリースします。

山口「これ、完全限定生産なんです。なぜかっていうと、装丁にお金かけすぎた。値段設定してからこだわっちゃったから、採算が合わないんですよ。基本、採算合わないバンドなので（笑）。卒業アルバム級の重さですよ。ヤバいです」