香港メディアの明報などによると、香港ディズニーランドは15日に明らかにした2015財政年の決算報告で、売上高は前年比6.4%減の51億1400万香港ドル(約752億100万円)で、最終損益は1億4800万香港ドル(約21億7800万円)の赤字だった。(イメージ写真提供:(C)ollyia/123RF.COM)

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香港メディアの明報などによると、香港ディズニーランドは15日に明らかにした2015財政年の決算報告で、売上高は前年比6.4%減の51億1400万香港ドル(約752億100万円)で、最終損益は1億4800万香港ドル(約21億7800万円)の赤字だった。

 入場者数は前年比9.3%減の延べ680万人だった。中国大陸人客が前年比23%減だったことが大きく響いた。香港人客は14%増だが、「穴を埋める」には至らなかった。同年中に香港ディズニーランドを訪れた客のうち41%が中国大陸人、39%が香港人、20%がその他の外国人などという。

 また、併設するホテルの客室稼働率は79%で、前年の93%から14ポイント下落した。

 香港旅遊発展局(香港観光局)では、2016年に香港を訪れる人は前年比1.8%下落の延べ5827万人と予測。宿泊客の1人当たりの消費額は、2015年の7235香港ドルから6948香港ドルに下落するとの予測だ。

 また、上海ディズニーランドが6月に開園する予定ことも、香港ディズニーランドについては「逆風」になる可能性がある。

 香港ディズニーランド・リゾートの金民豪・最高経営責任者(CEO)は、売上高そのものは歴代2位の業績だったと説明。アジアの周辺地区では娯楽施設の競争が激化していると説明し、大陸人客の約半数が年間パスポートを利用し、香港人客の4割が優待入場券を利用しており、定価で入場する人が1割程度しかいなかったことを明らかにした。

 金CEOは、香港客が14%増だったことは「きちんとした仕事をすれば、ニーズがある」ことを示していると説明。香港ディズニーランドと香港全体の観光業の活性化は切り離せない関係があるとして、当局側にはビザ発給の条件緩和を望むとともに、東南アジア客の安定した成長は、今後も期待ができるとして、ウェブサイトを7カ国語体制として、園内には多言語を操れる「文化大使」を配置するなどの努力をするという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)ollyia/123RF.COM)