中国自動車市場における中古車の取引件数は2013年は520万台、14年は600万台以上と年々規模を増している。中国人は文字どおり星の数ほどある中古車のなかからどのようにして品質の良い車を選んでいるのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国自動車市場における中古車の取引件数は2013年は520万台、14年は600万台以上と年々規模を増している。中国人は文字どおり星の数ほどある中古車のなかからどのようにして品質の良い車を選んでいるのだろうか。

 中国メディアの今日頭条は「中古車を買う場合、なぜトヨタ車がベストなのか」と題した記事を掲載、中古車の購入を考えているならば「トヨタ車にすべきだ」と力説する記事を掲載した。

 記事はまず、中国には「乗っても壊れないトヨタ、修理が難しい英国車」という言葉があると紹介。さらに長年、タクシー会社のトップを務めてきた経験を基に「自動車としての価値を保全するという観点から見て、トヨタ車がもっとも優秀である」とした。

 なぜトヨタ車がもっとも優れていると結論付けたのだろうか。理由の1つは「燃費の良さ」や「壊れにくさ」だ。仮に中古であっても、トヨタ車は購入後もまったくトラブルがなく、燃費も良いまま走行できるとし、これはエンジン性能の高さの賜物だと説明した。確かに安く購入してもすぐに故障したり、燃費が悪かったりと維持費がかかってしまっては元も子もない。

 さらに記事は別の理由として「ブランド力」を挙げ、1964年9月にトヨタが中国に向けてクラウンを初めて輸出してから、クラウンはモデルチェンジを繰り返しながら今日にいたるまで売れ続けていることを指摘。クラウン以外にもトヨタには長年にわたって続くブランドが複数あることを紹介したうえで、ブランドが長く存続することは消費者にとってはそれだけ価値が存続することを意味するものだと論じた。

 近ごろ、中国では反日感情が薄れてきているのか、日系車の価値を正しく見なおそうとする論調が増えているように見える。そのためか、中国自動車市場が減速するなかで日系車の販売も比較的好調をキープしており、その背後には中古車として売却しようとした時に他国の自動車より残存価値が高く、買い手もいるため売りやすいという理由もあるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)