ジャイアンツ・青木宣親【写真:田口有史】

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「ノリ・アオキにまた会えて嬉しい」

 ジャイアンツの青木宣親外野手が26日(日本時間27日)、古巣ブルワーズ戦に「1番・レフト」で先発し、5打数3安打の活躍を見せた。3試合連続のマルチ安打で6-3の勝利に貢献。2012年のメジャーへ移籍した際に所属した古巣相手に2試合で9打数7安打と爆発した青木に関し、地元テレビ局は語学面の成長を伝えた。

 今回の連戦で、かつて所属した古巣の本拠地ミラー・パークに公式戦で初めて凱旋した青木は強烈な輝きを放った。スタンドからも大きな拍手が送られる中、初戦で2号ソロを含む4打数4安打2打点1盗塁、26日の2戦目も5打数3安打と爆発した。

 古巣ミルウォーキーの地元テレビ局「FOXテレビ・ウィスコンシン」は昨季ワールドシリーズ覇者の一員として久しぶりに凱旋した青木について、“ある成長”を指摘。

「ノリ・アオキにまた会えて嬉しいです。カンザスシティに昨年トレードされて、オフにジャイアンツとフリーエージェントで契約しました。試合前に彼と話す機会がありましたが、英語もすごく上達していましたね。まだ通訳が必要としていますが、そこまで必要ではないと思います。ミルウォーキーとサンフランシスコの違いについては、サンフランシスコの方が賑やかだと言っていましたね。車のクラクションやサイレンがうるさいと。ミルウォーキーの方が静かで穏やかだと言っていましたね]

 メジャー4年目を迎えた青木について、試合の中継ではそう伝えている。

新天地にもすっかり打ち解けた様子を見せる青木

 青木は今季加入した新天地でも高いコミニケーション能力と陽気な性格で早くもクラブハウスで人気者となっている。

 4月25日のロッキーズ戦後には盛大な“青木祭り”でチームの一体感を高めた。古巣ロイヤルズから昨季のア・リーグ優勝のリングが届き、クアーズ・フィールドのクラブハウスで15分間のリング授賞式が行われた。この際にMC役を務めたジェレミー・アフェルト投手は地元メディアに「青木は実際のところ、我々のワールドシリーズ優勝の手助けをしてくれたわけだからね。だから、すごくクールなんだ」とジョーク交じりに話している。青木はロイヤルズの一員としてジャイアンツと戦った昨年のワールドシリーズで14打数1安打と不振だった。

 授賞式で新しい同僚の笑顔を誘った青木は通訳を介し、「みんな僕をいじりたいだけ なんじゃないですかね」と話し、打ち解けた様子を見せていた。

 今季打率はリーグ7位の.320、出塁率もリーグ9位の.396、11盗塁もリーグ4位タイと切り込み隊長として好調ジャイアンツを牽引。その実力もさることながら、5年間でワールドシリーズ3度優勝の常勝軍団にすっかり溶け込む裏には、向上した語学力とコミニケーション能力の高さも影響しているのかもしれない。