恐怖心をあおるようなメッセージが画面上に表示されたらご注意(提供:情報処理推進機構)

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独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)は2日、4月のコンピューターウイルスと不正アクセスの届出状況を発表した。

 IPAによると、4月に目立った相談内容は「セキュリティー対策ソフト」と称する製品の「押し売り」に関するもので、相談件数が3月の4件から40件と10倍になった。「押し売り」の例として、日本語で「ウイルスに感染する恐れがある」などのメッセージがパソコンの画面に表示され、日本円で5000円程度の「対策ソフト」のダウンロードを勧めるものを挙げている。「対策ソフト」をインストールすると、クレジットカードで購入するまで、しつこく勧誘メッセージが表示され、中には根負けして購入してしまった相談者もいたという。また、インストール後に「対策ソフト」を削除できなかったり、パソコンの動作が不安定になるという報告も寄せられている。

 「対策ソフト」の相談件数が急増した理由について、IPAの担当者は「人々のセキュリティーへの関心が高まったことと、従来英語だったメッセージが日本語で表示されることが影響しているのでは」と見解を語った。

 IPAでは、正規のセキュリティー対策製品の製造販売業者からは、恐怖心をあおるようなメッセージを一方的に送りつけることはないとしており、ダウンロードやインストールを行う前に冷静な対応を呼びかけている。メッセージが頻繁に表示される場合は、広告を表示する不正なソフトウェア(スパイウェア)が、パソコンに入り込んでいる可能性があるので、以下のサイトで無料検査を行うことを勧めている。

 ◆スパイウェア検出サービス
  スパイウェアガイド

 ◆ウイルス検査サービス(感染の心配がある場合)
  シマンテック(セキュリティチェック)
  トレンドマイクロ(オンラインスキャン)
  マカフィー(フリースキャン)

【了】

■関連リンク
情報処理推進機構コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[4月分]について)