「大学と連携しなければIT進化のための大きなチャンスを逃す」と話すマイクロソフトのダレン・ヒューストン社長(撮影:吉川忠行)

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マイクロソフト(東京都渋谷区)は7日、東京都港区のグランドハイアット東京で会見し、同社のダレン・ヒューストン社長が「学生時代はデジタルライフの始まりであり、大学と連携しなければIT進化のための大きなチャンスを逃す」と話し、同社が7月に設立した「マイクロソフト産学連携研究機構(IJARC)」の取り組みについて説明した。

 同社は、才能ある学生を日本中から発掘するため、最新の開発用ソフトウェアを学生に安価に提供するキャンペーンを展開する。また、同社社員を講師として最新の技術動向を教えるセミナーを全国20カ所で10月から開いているほか、プログラミング知識などの育成を目的としたオンライン教育コンテンツを11月中旬から順次提供する。

 習得スキルを試す場としては、世界規模の技術コンテスト「第3回Imagine Cup(イマジンカップ)」を06年夏にインド・デリーで開催予定で、今年はソフトウェアやプログラミングだけでなく、ショートフィルム部門などを設け、学生のデジタルやコンピューターテクノロジーに対する興味を喚起する。

 また、同社は産学連携の成果を家庭や教育にも広げることにも言及し、小学校などで1人1台のパソコンを設置するアイデアなども示した。ヒューストン社長は「日本はITインフラが先進的で、次の課題はどうシナリオを組み立てるかだ。マイクロソフトはシナリオの提唱者としてプロジェクトを進めていく」と話した。【了】

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