「1票の格差」が最大2.30倍だった09年8月の衆院選が違憲であるとして2つの弁護士グループが選挙無効を求めていた9件の訴訟の上告審判決で、3月23日、最高裁大法廷は「違憲状態」との判断を示した。これまで最高裁は、衆院選については格差3倍未満の場合は「合憲」という判断を繰り返してきた。この点において、今回の判断は「一人一票の実現」に向けた大きな前進とも考えられる。しかし、その判断に至る理由づけを読むと、最