iPhoneの請求額が予想より多い？そのときに確認したい明細書
筆者もその口で普段はさらっと総額しか確認しないのだが、今月の請求が想定以上の金額になっていたため、おもむろにオンラインで明細書や内訳などを確認した次第。すると、久しぶりに見た明細の項目名は意味不明で、「そういえば契約時に聞いたっけ」的なものばかりだった。
スマートフォンの場合、毎月のパケット代がどこまでいってしまうかは、ある意味恐怖だ。だからこそ定額サービスに加入している人がほとんどだろう。店頭でそう言われて契約して、その後、明細を確認しないうちに忘れてしまうもの。
ここでは、ソフトバンクのiPhoneの明細書についておさらいしておこう。
＜ｂ＞◎そもそもパケット代って何？＜・ｂ＞
基本の話だが、パケット代とは電話回線上で行われるパケット通信にかかる料金のこと。
パケット通信は、インターネットに接続して、ネットのサービスを利用することで発生する。いまは、TwitterやFacebookなどを閲覧する、地図アプリで行き先の地図を検索するなど、たいていのアプリはネットに接続して、その機能を利用するようになっている。このとき、Wi-Fiに接続していなければ、モバイル通信回線を使ってアクセスされる。その場合に課金されるのが、いわゆる「パケット代」だ。
パケット代は通信したデータ量に対して課金されるため使えば使うほど金額が上がる。しかも電話のように長く話したから高くなるというわけではなく、やり取りされるデータの量が課金の対象となるため、油断できない。LTEのような高速通信で動画のような大きなデータを使えば利用パケット量は跳ね上がる。ハードウェアがPC並みに進化しているスマホでは、PCと同じようなリッチなコンテンツも表示できてしまうため、ちょっとしたアプリを使ってもけっこうな量のデータになる。
このパケット代、明細書では、たとえばソフトバンクのiPhone5の場合、
PCダイレクト＠0.05円 2398932Pkt 119,946 円
4GLTEPC＠0.05円 12069351Pkt 603,467 円
パケットし放題フラット for 4G LTE 対象通信分 -723,420 円
という感じに入ってくる。
「PCダイレクト」は3G回線、「4GLTEPCダイレクト」は4G回線を使用したパケット通信。パッと見はとんでもない金額だが、ここでは定額サービスで割引され、実質の支払いは発生していない。もちろん、利用量が加入している定額サービスの上限を越えていれば支払いは発生する。
キャリアによっても異なるが、実際のどのアクセスにどのくらいのパケット代がかかっているかを知ることもできる。パケット通信量の明細を1月分だけ取ってみると、何にどれくらいかかるかがわかっていいだろう（ソフトバンクの場合、パケット通信量の明細は有償）。
◎注意したいキャリアメールの送受信
思い出して欲しいのが、SMS、MMS、iMessageはいわゆる携帯のキャリアメールの位置付けで、基本、電話回線を使用する。同じキャリア同士であれば無料のことも多いが、他キャリアとのやり取りは有料になる。そして、このキャリアメールの分はパケット定額の中には含まれない。
明細書では、たとえばソフトバンクのiPhone5の場合、
S!メール（MMS）＠0.05円 145Pkt 7円
という項目で表示される。
微少とはいえ、料金が発生していることがわかる。
iPhoneの場合、普通にインターネットメールを使えばいいわけで、以前のスレッドの延長で、うっかりキャリアメールを使わないようにしたい。
もっとも、いまはLINEやFbのMessengerがメッセージ交換の主流になっているので、こうした事故も少ないのかも。
◎「ゼロから定額」プラン…
最後に、もう1つ注意したいものがある。
「ゼロから定額」プランだ。あまり一般的ではないだろうが、iPhoneに加えてiPadを持つ場合など、メインの回線にプラスして２つめの回線を使用するために用意されているものだ。
筆者はiPhone4sから5に乗り換えるとき、「古いiPhone4sに入れて使えます」的に勧められた。別途SIMが発行され、基本使用料が発生しない「ゼロから定額」プランを選択し、普段はWi-Fi接続のみで使用している。
実は、今回の思わぬ請求金額の出処はここだった。「ゼロから定額」プランしか契約していないSIMで、うっかり操作ミスし3G回線をオンにしたまま、Wi-Fi接続のない環境に出かけてしまったらしいのだ。
これはパケット代上限100MBまでは0円、それ以上使うと定額料金が適用されてしまうというプランだ。わずか200MBの使用で定額料金4,414円の支払いが発生してしまっていた。アプリをバックグランドで起動しておくと自分で意識してアクセスしなくとも、アプリ側が自動で通信している場合がある。
なお、この「ゼロから定額」プラン、筆者の契約時は下限「0円」であったが、いまは「500円」に改定されている（2014年9月１９日）。ただ、契約時の条件で適用されるため、2014年9月18日以前に契約している場合、下限は0円のまま。
そもそも、うっかりの著者の場合メインのiPhone５を外出先で使う際バッテリーを消費しないためにWi-Fi接続をオフにし、自宅に帰ってからもそのままモバイル通信でネット接続してしまうことがある（自宅Wi-Fiがあるのに！） 接続環境について、つねに意識しておきたいものだ。
今回の教訓としては、
・毎月の明細書は確認しておきたい・普段使うアプリやサービスでどのくらいパケット代を使うか知っておきたい
・アプリを起動する際に接続環境を確認するというところだ。
大内孝子
