眠れないからスマホは逆効果!百害あって一利なしの「寝るときにモバ」が脳に及ぼす悪影響

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ようやく春が来たが、春には「春眠暁を覚えず」という言葉がある。
言葉の意味は、「春は夜が短いので寝過ごしてしまう」とことわざだ。
ことわざとは少し違うが、たしかに春になると、午前中だけでなく、昼食後や夕方など、やたらと眠くなる。
休日ともなれば、「ちょっとだけ…」と昼寝のつもりが、目が覚めたら夜になるといことも、よくある。
これはこれで、有意義な休日の使い方だが、やはりもったいない。

想定外で長い昼寝をしてしまうと、今度は夜が眠れなくなる。
眠れないので、ついついスマホでもと触ってしまう。
これがとても良くないのだ。

●「寝るときモバ」は睡眠障害に繋がる可能性も
眠れないからと、スマホをいじってTwitterの確認や動画を観る。
気が付くと明け方になってしまった。こんな経験はないだろうか。

実はこの状態、結構危険なのだ。
まず、スマホから発せられる光は、目から入り脳を活性化させてしまうそうだ。
その結果、脳は「眠ろう」という状態から、「活動しよう」という状態になり、眠れなくなる。

こうした現象は各方面から指摘がされている。
アメリカのレンセラー工科大学では、寝るときにスマホやゲーム機、パソコンなどを使うと、ホルモンバランスが崩れて睡眠障害に繋がると指摘もしている。

2014年3月には、厚生労働省も、「健康づくりのための睡眠指針 2014」にて指摘しており、
就床後に携帯電話を会話やメールのために使用する頻度が多い者ほど、睡眠の問題を抱えている割合が高いことが示されている

そうだ。
「寝るときモバ」は睡眠障害に繋がる危険性をもった行動なのだ。

●寝る前1時間のスマホ利用はダメ、眠れないときは寝ない
それでは、気持よく寝るにはどうすればいいのだろう。

・寝る前1時間はスマホやゲーム、テレビ、パソコンをやめる
・室温を少しだけ上げる
・部屋の照明を少しずつ暗くする

といった方法を取ると良いとされる。
つまり、寝る前は、脳に活動させないで「寝る時間だよ」と教えることが重要なのだ。

しかしながら、どうしても「眠れないとき」はある。
そういうときの対処法もある
・「眠ろう…眠ろう…」と意識しない
・寝る時間を遅くして起きる時間を早くしてみる

眠ろうと意識すると、そのストレスから脳が活性化する。それが不眠に繋がるのだ。
つまり、眠れない場合は、「眠ろうとしない」ことが脳を休めて、眠れるということだ。

眠れないときは、スマホを触るのはダメ。
あれこれ考えず、なにもしないで、まどろんでみるのはいかがだろうか。

健康づくりのための睡眠指針2014|厚生労働省


布施 繁樹