By Bhupinder Nayyar

Appleは買収したBeats MusicとiTunesの機能を合わせた独自の音楽聴き放題サービスを、2015年夏ごろにスタートすると言われています。Appleは正式な月額料金などの詳細を明らかにしていませんが、Spotifyと同じ9.99ドル(約1200円)から、さらに低価格の7.99ドル(約970円)という価格帯であることがBillboardで報じられています。

Fight Between Apple and Spotify Could Change Digital Music; Labels Said to Reject Pricing Below $9.99 | Billboard

http://www.billboard.com/biz/articles/news/digital-and-mobile/6495029/freemium-vs-premium-showdown-between-apple-and-spotify



Appleは2015年6月に開催されるWWDCで、独自の定額音楽サービスを備えた「iOS 8.4」を公開すると見られています。月額料金は7.99ドル〜9.99ドルとなる見込みですが、Billboardによると、音楽レーベル業界は月額9.99ドルのSpotify(日本でもまもなくサービス開始予定)より低価格な「月額7.99ドル」にすることを拒んでいるとのこと。

業界関係者によるとAppleは定額音楽サービスに対して、音楽ストリーミング業界の基準価格である9.99ドルに見合ったコンテンツを盛り込むことができる、と予想しています。音楽ストリーミング業界の最大手Spotifyは、月額9.99ドルのほかに広告が表示される無料プランを備えたフリーミアムのビジネスモデルによって1500万人のユーザーを獲得していますが、無料プランがあることから収益化がうまくいっていない模様。テイラー・スウィフトビョークのような一部のアーティストは、広告付きで自分たちの楽曲が無料で公開されることを批判していますが、音楽業界との大きな摩擦は生じていない状態です。



そこでAppleのような世界規模の企業が定額音楽サービスを最安値で開始することによって、「音楽ユーザーが一極集中状態になる」というような状況が予想されるため、音楽業界全体に対する大きな影響を各レーベルは懸念しているようです。