欧州時間のドル/円は下落。東京市場中に甘利経済再生相が「過度な円安は輸入物価に跳ね返り、国民生活にマイナスの影響もある」と発言したことやユーロ/円の下落が重石となり、88.60−90円台で戻りの弱い状態が続いた。その後も、ジム・オニールGSAM会長が「円は売られ過ぎている」などと発言したことで円買いが強まり、一時88.20円台まで下押しした。

 一方、ユーロ/ドルは安値更新。一部通信社が「ドイツ政府は2013年の国内総生産(GDP)成長率見通しを従来の1.0%から0.5%に下方修正する」と報じたことを受け、1.3330ドル台まで下落。

 その後、スペインの国債利回りが低下に転じたことなどから1.3390ドル付近まで値を戻したものの、東京時間につけた本日高値(1.3390ドル台)が意識されると失速。また、欧州株のさえない動きが意識されたことも相まって1.3320ドル台まで下値を切り下げた。(執筆:外為どっとコム 編集担当:サーチナ・メディア事業部)