接近せよ！吸収せよ！そして踏み台にせよ！

「接近・展開・連続」という言葉があります。これはサッカー日本代表監督であった、岡田武史氏が提唱したもの。日本サッカーが世界と戦うために、岡田氏が必要と考えたサッカースタイルを現わす言葉です。この言葉の根底にあるのが、早稲田大学ラグビー部監督であった大西鐡之祐氏が提唱した「展開・接近・連続」という言葉。密集を避け広くボールを展開し、敏捷性を活かした近距離戦で体格差のハンデを減らし、持久力を活かした連続攻撃を行なう…日本人らしさを追求した言葉です。

そして迎えた2012年、今ここに新たな「接近〜」の言葉が生まれました。

それはサッカー日本代表・長友佑都さんが、自らの立ち居振る舞いで表現する「接近・吸収・踏台」という言葉。これはより自分を高みに押し上げるための心構えを現わしています。まず、目標となり糧となる「自分より上位の人物」に接近する。つづいて、怒涛の質問攻め・密着交際によって相手のよい部分を吸収する。そして、相手を乗り越え、何ならその得意技をパクり、自分がさらに上昇するための踏み台にする。この繰り返しで、長友さんはドンドン自分の価値を高めているのです。

例えば先日出した著書「上昇思考」も、接近・吸収・踏台の産物と考えれば理解しやすいでしょう。長友さんは本書の刊行に際し、多くの自己啓発本を読んだはず。特に同じサッカー選手が書いた「心を整える。」は、大いに研究の対象となったことでしょう。同時期に刊行した自身の著作「日本男児」は40万部を超えるベストセラーとはなりましたが、それでも「整える。」の120万部には遠く及ばないもの。

「整える。」を乗り越えるためには、まずサッカー選手の自伝という体裁を捨てる必要がありました。長友ファン、サッカーファンが買うだけでは120万部という数字は達成不可能です。より間口を広げた結果が、「整える。」同様のいかにも自己啓発本っぽいタイトルと体裁だったのです。（※接近の段階）

しかも、ただ真似するのではなく、一回自分の中に取り込んでから、少し変えて出してくるのがミソ。「整える。」が青なら、「上昇思考」は黄色。「整える。」が勝利をたぐりよせるなら、「上昇思考」は幸せを感じる。「整える。」がベッドに寝転んだ写真を縦に配置して「違和感」をフックとすれば、「上昇思考」は恍惚とした謎の表情で「違和感」を誘う。（※吸収の段階）

このように研究を重ね、同様の本でありながら、やや切り口を変えてきた「上昇思考」。似て非なるモノを生み出せば、120万人の「整える。」読者に同様の本をもう一冊買わせることが可能になります。アレのつづきみたいなもんだな、と安心感を持たせつつ。このようにして、長友さんは着実に階段を駆け上がっていくのです。（※踏台の段階）

そんな長友さんは、17日に出演した日テレの「おしゃれイズム」でも、遺憾なく「接近・吸収・踏台」の精神を発揮。仲間と知り合いを次々に踏み台にしながら、世間の爆笑を誘うことに成功したのです。長友さんを現在のインテルという地位に押し上げた、その上昇思考。僕らも今こそ、「接近・吸収・踏台」の精神で長友さんに学ぶ必要があるのではないでしょうか。

ということで、インテルに行くにはこれぐらいしなきゃダメなんだということを、17日の日テレ「おしゃれイズム」から学んでいきましょう。



◆ウッチー・整える。につづき、おしゃれイズムが新たな伝説を生んだ！

「おしゃれ」だけが登場するという触れ込みの番組に、颯爽と登場したインテル長友さん。僕の中には若干の疑念もわき起こりますが、スタジオで観覧する女性客は、大きな黄色い声援で長友さんを出迎えます。長友さんもこの歓待には「最高っすね」とニンマリ。うん、どうやらオシャレであることは確実なようです。

オープニングトークでは、自分の話よりも先に、まず日本代表の面々の話をする長友さん。有名な知り合いの話をすればウケる。これもある意味で、踏み台精神の現れでしょう。このトーク術は学んでいきたいものですね。

＜長友さんの接近・吸収・踏台その1：仲間の話でウケろ！＞

●香川ユナイテッドの話でウケろ！
長友：「（代表合宿では）しょっちゅう香川真司が、僕の部屋に（来た）」
長友：「アイツも寂しがり屋で」
長友：「（マンチェスターにひとりで行くのは）厳しいんじゃないっすかねー、って思うくらい寂しがり屋で」
長友：「ずっとサッカーの話だったり、私生活の話をして」
長友：「8割がた女の子の話をして」
長友：「（ドイツとかイタリアとか）外国の方はキレイなんで。真司もスゴイ好きみたいで」

●川島永嗣さんの話でウケろ！
長友：「（合宿所に）リラックスルームがあって、そこにいろいろ買ってきた本を置くんですよ」
長友：「エイジさんはCanCamとかViViとか」
長友：「グラビアもいっぱい買ってくるんですけど…、あー、グラビアは香川とかかな？」
長友：「で、エイジさんはCanCamとかViViとかで」
長友：「みんなで見て、この娘カワイイねとか」

●長谷部誠さんの話でウケろ！
長友：「長谷部さんなんていじられまくりですよ」
長友：「みんな長谷部さんにはかなり突っ込んで」
長友：「オーストラリア戦後すぐに飛行機で帰ってきたんですけど、本田圭佑が誕生日で、1杯だけシャンパンをみたいな話になったんです」
長友：「そこでみんなが長谷部コールを起こして」
長友：「長谷部さん超飲まされて」
長友：「酔っぱらったぁとかヤベーとか言いながら、読書してました」

●引きつづき長谷部誠さんの話でウケろ！
長友：「長谷部さん、飲んだら心が整ってないんすよ全然」
長友：「カラオケとかあるじゃないですか」
長友：「画面のこんぐらい（近く）のところにひとりで行って、ミスチルをひとりで熱唱してるんですよ」
長友：「コミュニケーションも何もとれず」
長友：「それだけはホントやめてほしいです。迷惑です、と」
長友：「言ったんですけど…『俺はミスチルが好きなんだ』って」

そのほかにも酔い潰れた香川さんを六本木の交差点に放置した話など、仲間のネタ多数！

長友さん自身の話は、本でご覧ください！

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つづいて番組では、長友さんの上昇思考をよく知る中村俊輔さんからのコメントを紹介します。長友さんが憧れを表明し、師弟関係とも言われる両者。長友さんの接近・吸収の凄まじさについて、中村俊輔さんは若干のウンザリ感をまじえて教えてくれたのです。

＜長友さんの接近・吸収・踏台その2：中村俊輔に学べ！＞

中村：「えー、横浜F・マリノスの中村俊輔です」
マネージャー：「もっと元気な声でお願いします」
中村：「元気はいいんだよ（苦笑）！」
中村：「別に長友のために出たくない（笑）！」

中村：「（最初は）どっちかと言うと、僕が彼に興味があって」
中村：「普通にしゃべりつつ、いろんなことを聞いたんですけど…」
中村：「その倍以上アイツがすごい質問してくるんで」
中村：「うっとうしかったんですけど」
中村：「向上意欲が半端ないっすね」

中村：「彼に会うたびに毎回言ってるんですけど」
中村：「上がるタイミングがヒドい！」
中村：「FWが持ったときに、まだ顔も上げてないのに、ひとりで関係ないほう駆け上がっちゃってる」
中村：「で、FWが長友のほうを向いたときに戻ってきてる」
中村：「そこらへんは素晴らしいセンスだなと」

ピッチ上でもとんでもない上昇思考じゃねぇかよｗｗｗｗ

サイドの上がりも、先輩への質問もガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツしてるなｗｗｗｗｗ


各方面との交際について明らかにした長友さんは、「試合中倒れたときは基本痛くない」「カードとかPKをもらおうとしている」というぶっちゃけ話を披露。その流れで「日本代表でジェスチャーが上手いのは誰か」というトークを始めます。自分が演技しているのを話すぶんには勝手な気もしますが、何故かココで本田△圭佑さんが、ジェスチャー名人としてとばっちりを受けることになったのです。

＜長友さんの接近・吸収・踏台その3：本田△の顔芸をパクれ！＞

長友：「圭佑はよくファウルをもらう」
長友：「（オーストラリア戦でヒザを押さえていた場面は）あれ多分痛くない」
長友：「ジェスチャーとかもアイツすごいから」
長友：「こないだのオーストラリア戦でも、ぶつかりに行ってファウル取られたんですけど」
長友：「本人はファウルじゃないってアピールしたんですよ」
長友：「そんときの顔がスゴイ」
長友：「すごいな、ヨーロッパ仕込みだなって」
長友：「テレビ観て笑いましたもん、ウソでしょ！？って」

↓ヨーロッパ仕込みの、本田△さんの顔芸がコチラ！



↓それを接近・吸収・踏台にした長友さんの顔芸がコチラ！
http://twitpic.com/9xkjgy

いやいや、自分もヨーロッパ仕込みだろｗｗｗｗ勝手に話にハクをつけるなよｗｗｗｗｗ

他人の持ちネタすぐパクるなんて、ホント貪欲だわｗｗｗｗ

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その後長友さんは「トッティのユニフォームが欲しくて試合終了を見計らって接近した話」や「練習に遅刻すると10万円罰金なんだけど、3回も払っちゃったよ話」、「スナイデルにイタズラされたよ話」などを披露。世界的な交友関係とリッチさを存分にアピールします。

そして、ファンお待ちかねの自宅公開のコーナー。キレイに片付いた部屋。広いソファ。小ざっぱりしたバスルーム。リビングにはジャミロクワイ・平井堅・ドビュッシー・五嶋みどりさんらのCDと、自身を彷彿とさせたいラストサムライのDVD。ドアノブに取りつけられたトレーニング用ゴムには「己に克て」の手書き文字。しかし、そんなシャレた生活の中でも、長友さんの接近・吸収・踏台は健在でした。本棚に並べられた愛読書は、「上昇思考」の参考となる自己啓発本の山だったのです…！

＜長友さんの接近・吸収・踏台その4：本を読んで本を書け！＞

●長友さんの本棚には自己啓発本がたくさん！（一部）
・SAMURAI BLUE(日本代表) vs Jリーグ TEAM AS ONE（←自分の本）
・NHK世界遺産100 たくさん（←趣味の本）
・辞書なしで学べる　入門イタリア語の最初歩（←語学の本）
・DVDで鍛える！プロトレーナー木場克己の体幹バランスメソッド（←趣味の本）
・大島優子1stフォトブック優子（←自己啓発本）
・体と心を癒す特効 足のツボ療法（←ツボの本）
・人生を豊かにする英語の名言（←自己啓発本）
・柴田観趾法（←ツボの本）
・柴田家庭健康術（←ツボの本）
・イチロー式逆境力（←イチローの本）
・突破論。サッカー日本代表を生んだ28の哲学（←自分の本）
・働く君に贈る25の言葉（←自己啓発本）
・日本男児（←自分の本）
・今、そこにある苦悩からの脱出（←自己啓発本）
・イチロー哲学（←イチローの本）
・確実に自分を変えていく法（←自己啓発本）
・道は開ける（←自己啓発本）
・私が野球から学んだ人生で最も大切な101のこと（←ノムさんの本）
・一生折れない自信のつくり方（←自己啓発本）
・心を整える。（←自己啓発本）
・心は、強くなる 〜長友家式 人に愛される子どもに育てる 五感の方程式〜（←自分の本）
・J2白書2011（←趣味の本）
・リーダーになる人に知っておいてほしいこと（←自己啓発本）
・天才・イチローを創った魔法の「言葉」（←イチローの本）
・人生を変える修造思考！（←本棚の隙間を埋める何か）
・カーネギー名言集（←自己啓発本）
・孫正義名語録　事を成すためのリーダーの心得100 （←自己啓発本）
・生き方　人間として一番大切なこと（←自己啓発本）
・君に成功を贈る（←自己啓発本）
・成功の実現（←自己啓発本）
・Yuto Nagatomo Un ragazzo giapponese（←自分の本）
・デイリー日伊英・伊日英辞典（←語学の本）
・＜勝負脳＞の鍛え方（←自己啓発本）
・日本サッカーを救う「超戦術」（←趣味の本）
・携帯版イタリア語会話とっさのひとこと辞典（←語学の本）
・道をひらく（←自己啓発本）
・自助論（←自己啓発本）
・成功者の告白（←自己啓発本）
・チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷（←趣味の本）
・嘘をもうひとつだけ（←趣味の本）
・中田英寿 誇り（←自己啓発本）
・中田英寿 鼓動（←自己啓発本）

とりあえず確認できたのはこんな感じか…！

自分絡み5冊、自己啓発本20冊、イチロー3冊、ノムさん1冊、語学3冊、足ツボ3冊、趣味9冊、隙間埋め1冊と、自己啓発勢力が圧倒的！

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そして、番組は佳境へ。長友さん自身も「モテモテっすね」とほくそ笑む女性関係の話が始まります。思えば、長友さんは数々の女性にアプローチを仕掛けてきました。まだ長友さんが有名になりたての頃は、マツコ・デラックスさんとの絡みで話題になりました。だんだん名前が売れてくると、やっぱりマツコはないよということで堀北真希さんに接近の意志を示すようになりました。そして、今度は大人気タレント・ローラさんに急接近。サプライズゲストとして登場したローラさんに、「彼女は…いない…かな…」的なOKサインを送ったのです。

＜長友さんの接近・吸収・踏台その5：好きなタレントを次々に変えていけ！＞

長友：「超緊張する、ヤベ！」
ローラ：「嬉しい！でも堀北真希さんって言ってたよ☆」
長友：「明るくて、みんなを幸せにできる、笑顔にできる（ところが好きです）」
ローラ：「ホントに？そんなことないよウフフフフッ☆」
上田：「ごめんなさい長友さん、ローラはウチの相方の彼女なんです」
ローラ：「違う違う違うよ☆付き合ってない、友だち☆」
ローラ：「有田さんがアタシのこと好きなの☆」
ローラ：「（有田さんは）動物☆」
ローラ：「（長友さんに呼ばれて）スゴイ嬉しい☆あー、カッコいい☆」
長友：「軽っ！」
ローラ：「長友さんはどこの美容室に行ってるの？☆」
長友：「……？」
ローラ：「じゃ、今日のお昼は何食べたの？☆」
上田：「どうでもいいわ！ほかにないの？結婚願望とか」
ローラ：「え、長友さん結婚してるんじゃないの？☆」
長友：「あー、みんなそうなってるんですよね。でも、してないんすよ」
ローラ：「あーそうなのぉ☆別れちゃったのぉ？☆」
長友：「……う」
ローラ：「あー、そうなんだぁ☆」

ローラ：「長友さんは今、何十歳なの？☆」
長友：「な、何十歳？」
ローラ：「何十歳だっけ？☆」
長友：「25歳です」
ローラ：「嘘だぁ！☆」
ローラ：「40歳だと思ってた☆」
ローラ：「雰囲気が大人っぽいなぁ☆」
長友：「ヒドいねぇ（爆）！」

ローラ：「（イタリアにサッカー見に行きたいって）すごい思ったぁ☆」
ローラ：「サッカー大好き☆」
ローラ：「（見たのは）イタリア対ローマかな？☆」
長友：「は？ローマ？」

何でちょっと「彼女と別れました」みたいな感じになってるんだよｗｗｗｗｗ

世界のフォワードを完封する長友さんも、まだローラに対戦を挑むのは早すぎたようだｗｗｗ


このように長友さんは常に向上心を持って生きています。「学ぶ」とは「真似ぶ」であり、人のよいところを吸収するのは成長にとって欠かせないこと。素晴らしい人に近づき、さまざまなものを吸収し、やがて乗り越えていく…それが人間の成長なのです。僕も長友さんを見習って、積極的に他人を乗り越えていきたいもの。最終的にはローラさんのように、真似るとか乗り越えるとかが不可能なレベルにまで、自分を押し上げていきたいものですね…。


僕も何かを乗り越え、大きく成長するぞ！成長するぞ！成長するぞ！


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