ワールドカップ2014ブラジル・アジア地区最終予選
6月12日(火)@ブリスベーン(オーストラリア)
オーストラリア1−1日本
 得点:栗原勇蔵(65分:アシスト本田圭佑・遠藤保仁)、ウィルクシャー(70分:PK)
 退場:ミリガン(56分)、栗原勇蔵(89分)

「見る試合」としては、とてもおもしろかった。日本代表のゲームとしては久しぶりのハラハラの展開、「これぞ最終予選」という緊迫感があり、楽しめた。

引き分けという結果、6月の最終予選シリーズ3試合での勝ち点合計7という数字は、常識的に考えれば、「まずまず」かと思います。しかし、内容上は満足できない。

とくに、ミリガンが退場になってから、数的優位を活かした「崩した」ゴールが生まれなかったこと。先制点も、セットプレーからの得点であり、その後も数分間、ハンドボールの攻撃のようにゴール前まで押し込んでいたのに、そこで「たたみかける」攻撃ができなかった。うまくいけば2−0や3−0でもおかしくなかった。

とはいえ、とくにGK川島のファインセーブがなければ、逆に0−2とか0−4とか、大敗していた危険もありました。守備陣の奮闘と幸運とでオーストラリアの猛攻をゼロで抑えたことも忘れてはいけない。サンキュー 永嗣、サンキュー コンちゃん!

(ちなみに、ウッチーは見かけが格好良いので軽く見られるが、きょうの試合はオマーン戦よりもずっとよかったと思いますよ。オジェック監督もPKじゃないと言っていたし。胸ドキドキの酒井宏樹くんも悪くないが、個人的には内田篤人推し)

いまさらながら、吉田麻也の欠場が大きかった。かれのバックアップを真剣に考えた方がいい。即戦力として、中澤佑二か闘莉王の招集を考慮したらどうか。もし、世代交代かなにかの「マネジメント」上の理由で呼んでいないのなら、面接だけでも。(中澤佑二はベンチに置いてもくさらず、頼りになる「兄貴」になれると思いますよ、
ザックさん!)

キャプテン長谷部。がんばったが、顔の表情や、汗のかき方など(テレビ画面で見ただけで申し訳ないが)体調がよくないように感じた。似たような、切れのない印象だったのが長友。もっと歯がゆかった(撃てばいいのに!)のは香川。同じく体調か、あるいは「最終予選」の雰囲気を自分たちで作り上げてしまっていたか。

その上で、せっかく見応えのある試合だったのに、それを後半からぶちこわしてしまったのが、サウジのKHALIL AL GHAMDI(ハリル・アルガムディ)主審。はあ。(ちなみに、Khは、痰を切るときのような、のどの奥で出す「ハ行」の発音です)

とはいえ、こうしたアクシデントも含めて、さまざまな経験とともに「勝ち点1」を持ち帰れるというのは、総合的には「悪くない」結果でした。ザックさん、選手のみなさん、お疲れさまでした。ハラヒロミ技術委員長やスタッフのみなさんも、ご苦労さまでした。家に帰るまでが遠足、所属チームに帰るまでが代表の遠征。(千田)

川島7、内田5、栗原5、今野7、長友5、長谷部5、遠藤6、香川5、岡崎5、本田6、前田6、(酒井6、清武ー、伊野波ー)(ザック5)(レフェリー3)

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さて、睡眠不足の原因(笑)ユーロ2012

雑誌「Number」(805号)の特集でオシムさんが、優勝候補の本命はスペインだが対抗馬はイタリア、ドイツも有力と「予言」していたのですが、各国1試合ずつを消化した段階で、気味が悪いぐらいに的中していますね。

僕などは、プランデッリなどが代表監督になるというイメージそのものがわかずに、ましてや期待するとか、スペインと互角に渡り合うとか予想すらできなかったのに。

また、サプライズを起こす可能性のあるダークホースとして、クロアチア、デンマークにも可能性があると話していますが、こちらもドンピシャリ。スゴイですね。ただし、クロアチアには過大な期待は禁物だとも、オシムさん、ボスニアの新聞には語っていますけど。