来月3日より、W杯アジア最終予選に挑むサッカー日本代表。いよいよ迎える決戦を前に、テレビ朝日「Get Sports」(29日深夜)では「蒼きサムライたちの証言」として、中村俊輔のインタビューを放送した。

サッカー解説者・中西哲生氏が聞き手となった行われたインタビュー。アジア最終予選の印象について、「まあ、単純に厳しい」と切り出した中村は「プレッシャー、色んな。アジアの中では勝たなきゃいけないっていうか、勝って当たり前っていう風になってきているんで。そのプレッシャーが一番やってる方としてはやり辛い」と彼独特の口調で説明した。

また、長きに渡って日本代表の「10番」を背負ってきた男は、「10番」に求められる資質を「存在感があってゲームを決めれる人じゃないですか。点を獲るでも、ゲームを作るでもいいんですけど」と語り、ドイツW杯時にはじめて経験した“最終予選”を振り返ると、(開催国ドイツを除き)世界で最もはやくW杯出場を決めるも、最終予選第二戦ではアウェーのイラン戦で敗れており、「(一番難しかったゲームは)イランのアウェーかな。今までのなかで一番アウェーらしいアウェー」と明かす。

その理由について「声援が凄すぎてアップしてても、ここ(隣)の声が聞こえないんですよ。プレッシャーもありましたし、ファンからの圧力もありましたし、やり辛かったです」と話した中村は、「アウェーのなんていうんですか、圧力っていうかプレッシャーに負けないで普段通りのプレーをするのは多分無理」と言い切り、「焦って判断が鈍って、来てないのに来たと思って蹴っちゃったり。絶対ミスはするんですよ、アウェー行くと。それをすぐに修正できるチーム力は大事」と見解を述べた。

また、南アフリカW杯では、日本を4大会連続出場に導くも、本大会ではスタメンから外されている中村。「単純に一選手として悔しいっすよね。自分も出れなかったし、今までのサッカーでダメだから自分が出して貰えないっていうのは。自分の能力がない。でも合ってると思いました。W杯で勝つんだったらこれしかない。この方がいいサッカーだと思った。いいサッカーって何だろう。勝ちに近い、かな」と悔しさを滲ませながらも、チームにとっては良い選択だと割り切っていたことを明かし、「受け入れなかったら帰ってた。これもまた修行だと思って。今まで逆に僕を信頼してくれたんで。その分、外されても応えなきゃと思って」とも。これから“最終予選”に臨む現代表には、「レベルは上げれるチャンスかもしれない。緊迫した試合が続くんで。W杯にも繋がるし。チームが一丸となるチャンス。戦術とかより濃くなる。それができるメンバーだと思う」と期待を寄せた。