人生と同じように、サッカーのピッチでは、ときに特別な関係を生むきっかけというものがある。かつてノヴァーラで「ゴールの双子」とされたクリスティアン・ベルターニとパブロ・ゴンサレスはそれを知っているはずだ。彼らは２年間をともにすごし、合計で52ゴールを記録し、２度の昇格を経験した。彼らはそれぞれのゴールで、レーガ・プロ（３部）のチームをカルチョのトップへと押し上げたのだ。

「スミス＆ウェッソン」と呼ばれた２人について、監督やチームメート、クラブ幹部たちは昨シーズン、「ベルターニとゴンサレスだけのチームではない」と繰り返してきた。そして今、新戦力たちがピッチでそれを示さなければいけなくなる。リッカルド・メッジョリーニと、そして何より森本貴幸やパブロ・グラノーチェのことだ。森本とグラノーチェのコンビは、ゴールとクオリティーを期待されている。

ここまでのところ、彼らはその期待を裏切っていない。２人ですでに６ゴールを記録しており、同時に起用されたときはまずまずのコンビネーションを見せている。スピードとテクニックがあり、空想力豊かな日本人は、ベルターニの背番号11を引き継いだが、すでにサポーターの信頼を勝ち取ったようだ。

森本は「ずっと自分が好きな番号を選んだ。ベルターニの番号だったのは、自分にとって幸運となるかもしれない。彼はここで本当に重要なことをやってきたからね」と話す。また、グラノーチェは次のように語った。

「ノヴァーラではまたゴールを決めたい。センターフォワードとしてプレーしてね。攻撃陣の基準点でいるのが好きなんだ。僕は典型的なセンターフォワードなんだよ。キエーヴォではよくセカンドストライカーとしてプレーしていたし、それによって少し自分の攻撃面でのポテンシャルが制限された。でもここノヴァーラでは、また自分本来の役割に戻るよ」

すでにコンビは結成され、最初の実験は確実に励みになるものとなっている。あとは飛躍につながるきっかけだけだ。だが、そのための時間はまだある。