6月1日から始まるキリンカップに向けた日本代表、および前座試合に出場するU-22代表が発表された。A代表では、長友や内田、長谷部らいわゆる海外組が順当に選出される一方、柴崎晃誠、西大伍、宇佐美貴史といった若手が初選出された。

個人的な感想としては、大きなサプライズはなかったね。欲を言えば、宇佐美はU-22とのダブル招集で、1日のU-22前座試合に出場させ、7日のチェコ戦に帯同させるプランがあってもおもしろかったんじゃないかと思っている。

知ってのとおり、南米選手権を辞退することになり、W杯予選に向けた強化の場は限られている。このキリンカップが本当の意味で強化となりうるかどうかは、対戦相手の状態を見てみなければわからないだろう。強化ではなく、興行的な側面が強くなる可能性が高いことについては、近年の代表戦を見ていれば明らかだよね。

国際的に危険だといわれている現在の日本に来てくれること自体に感謝しつつも、ペルーとチェコには、本気のメンバーで、力の入ったプレーを見せてほしいね。

今回のキリンカップは、いまだ復興ムードがある中で行われる。カズのゴールが生まれたチャリティマッチ以来、初めての代表戦だ。南米選手権の辞退で肩を落としたサッカーファン、およびライトファン層のサッカー熱を呼び覚ますためにも、見ていておもしろいと思える試合をしなければならない。それは、名古屋、G大阪、鹿島と、ACLで日本勢3チームがあえなく敗退したことで落ち込んだJリーグの空気にもいい影響を持つことになるよ。

チーム強化と、巷のサッカー熱を盛り上げること。ザックジャパンに課せられたミッションは易しいものでないけど、まずは期待感を持って1日を迎えることにしたい。