韓国の多くのメディアが12日、MBC放送の人気音楽番組「私は歌手だ」が「日本でも爆発的な反応」と大きく報じたが、実はねつ造だったことが分かった。韓国のインターネットでは「ねつ造」内容の報道が13日現在も残ったまま、「恥さらし」との声とともに慎重な報道を求める声も上がり始めた。

 [私は歌手だ]という番組は、実力派の歌手7人が与えられた歌を歌い、1000人の投票結果をもって最下位になった歌手を脱落させるサバイバル番組。1人脱落すると、新たに歌手1人を追加し、再度サバイバルを行う。3月からスタートした話題の番組だ。

 同番組に対する日本の反応として第一報が報じられたのは11日、海外掲示板を翻訳している専門サイトが「ナガス(『私は歌手の省略』)の日本での反応」というタイトルの文章をある翻訳して掲載、それをあるメディアが「ナガスが日本でも大人気」と報じた。実はあるネットユーザーのいたずらで、朴智星選手の試合に関する内容を「ナガス」に対する反応としてインターネットに投稿したでっち上げだった。

 12日になると、関連報道が急増した。「日本の反応」という表現に敏感な韓国であるだけに、多くのメディアがねつ造の反応を元に報道合戦を繰り広げた結果だった。メディアは「日本でも爆発的な反応」、「日本にも同様な番組ができたらいいね」、「鳥肌が立つ。日本にはなぜこういう歌手がいないのか」、「日本でも称賛一色」などの書き込みが殺到していると続々と報道、韓国でも話題を呼んだ。

 ねつ造が発覚したのは12日、ねつ造の文章を翻訳したサイトは「信ぴょう性がない」として関連文章を削除した。「恥ずかしいハプニング」とねつ造だったとことも報じられる中、13日現在もでっち上げの「日本の反応」を伝えた記事の多くはポータルサイトに掲載されたままだ。

 一部では「日本での韓流ブームはKARA、少女時代につながる重要な転換期を迎えている。このような雰囲気に水を差さないよう慎重な報道姿勢が求められる」と懸念を示すメディアもある。(編集担当:金志秀)



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