15日のチャンピオンズリーグ(CL)、ジリナ(スロバキア)対チェルシー戦で、チェルシーのFWニコラ・アネルカが先制アシストの後2ゴールと大活躍した。

 しかしアネルカがこの日もっとも話題を集めたのは2ゴール目をあげた後に見せたパフォーマンス。両手首を腰の高さで交差させ手錠をかけられた囚人を模した挑発的なポーズだった。試合後にフランス通信(AFP)に語ったところでは、「W杯で起こったことに対するフランスサッカー連盟(FFF)へのメッセージ」だという。

 アネルカはW杯メキシコ戦のハーフタイムに控え室でドメネク監督(当時)を罵倒、翌々日には強制帰国を命じられたうえ、代表戦18試合の出場停止という事実上の永久追放処分を受けている。

 このポーズについて「フランス代表の選手たちは意味を理解したと思う」というアネルカ。ちなみにクラブと代表でチームメイトのフロラン・マルダは先日、「彼(アネルカ)は確実に傷ついている」と語っていた(レキップ紙)。

 2ゴールで自身の健在ぶりを鮮烈にアピールしたアネルカは、「起こったことは過去のこと。いまの俺は100%チェルシーに集中している」と話す。この“囚人パフォーマンス”が今後もつづくかどうかはわからないが、アネルカが活躍すればするほど、“罪人扱い”したFFFや、その能力を活かせなかったドメネク前監督のポイントが下がるのはたしかだ。