人生をマラソンに例える人は多い。

 実際、人生はマラソンだ。しかし、「最後までどうなるか分らないから、人生はマラソンである」という解釈は間違っている。そうではなくて、「最初からトップ集団にしがみついていなければトップになれる可能性はない」という意味において人生はマラソンなのだ。

 次代創造館代表の千田琢哉氏は、数々の企業をコンサルティングしてきて、会社の将来を背負う20代の"のびしろ"の大きさの違いを感じたという。会社ごとに違うのではなく、同じ会社でも雲泥の差があったそうだ。

 入社した当初は、ほぼ同じスタートラインだったのにもかかわらず、次第に目も当てられぬほどの差がついていく。20代の過ごし方で、その後の30年間が決まるといっても過言ではない。20代でいったんついてしまった差は、二度と取り返しがつかないのだ。

 ところで、20代で「伸びる人」と「沈む人」にはどのような違いがあるのだろうか。一例をあげてみる。

 「伸びる20代は、AKY」、「沈む20代は、HKY」。

 伸びる20代も、沈む20代も空気を読めないという点で共通している。ところが、それは表面上のことのみ。伸びる20代は場の空気に敏感であり、だれがどのような気持ちなのかが手に取るようにわかる。そして、同じ場にいる人間の表向きポジションから裏でのポジションに至るまでを素早く察知する。その上で、鈍感を装いながら「(A)あえて(K)空気を(Y)読まない」ふりをするのだ。これによって、周囲はお互いに気を遣うことなく、その時間を快適に過ごすことができる上、信頼関係を結びやすい。

 いっぽう沈む20代は、「(H)本当に(K)空気を(Y)読まない」ために失言も多く、周囲に気を遣わせる。本人にとってはいたって普通のつもりでも、サッパリその場の空気を読めていないために相手が欲しいものを理解できない。当然、仕事もできない。その場に居合わせた人からは、「もうアイツは二度と呼ぶな」「関わりたくない」と疫病神のような扱いを受けることに......。

 あなたは「AKY」? それとも「HKY」?



『20代で伸びる人、沈む人』
 著者:千田琢哉
 出版社:きこ書房
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