「インテルは国際的な力をつけたことを示した。まぐれでチェルシーとバルセロナを下すことはない」。イタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督が、チャンピオンズリーグ(CL)で決勝進出を果たしたインテルに賛辞を送った。

「(決勝の地サンチャゴ・)ベルナベウでは、多くの共通点を持つ2チームが対戦する。特に共通しているのは、あまり輝かしくない時期を経て、ともにヨーロッパの主役として戻ってきたという点だ。インテル対バイエルン・ミュンヘンの一戦は、素晴らしいゲームになるだろう。予想は50対50だよ。一発勝負では常にそういうものだ」

テレビでバルセロナ対インテルの準決勝セカンドレグを観戦した同監督は、試合について次の湯尾に振り返っている。

「最も良かったインテルの選手? 全員だよ。インテルはグループとして勝ったんだ。インテルのたくさんのカンピオーネ(最高の選手)たちが、ピッチのすべてのコーナーでファイトし、共通の考えに基づいて犠牲を払いあっているのを見られて、私も監督として魅かれたよ。偉大なチームがチームとして考えるようになれば、倒すのは非常に難しいんだよ。インテルは1時間以上を10人で戦ったのに、バルセロナを相手にしっかりと意識を保った。ただ、グループに強いモチベーションがあったんだ。それによって、厳しいハンディを乗り越えたんだよ。インテルは10人だったが、私には11人に見えた」

インテルが決勝へ進んだことは、イタリアサッカーにとって良いアピールとなる。リッピ監督も次のように続けた。

「そうだね。UEFAランキングでイタリアはドイツに抜かれるかもしれない。それでイタリアはCL出場枠が一つ減ることになる。インテルがバイエルンを倒すことを願う、さらなる理由となるね。インテルはイタリアサッカー界全体にとって素晴らしいプレゼントをもたらすことができるんだ」

一方、ジョゼ・モウリーニョ監督について尋ねられたリッピ監督は、「さっき言ったように、インテルはグループとして勝ったんだ。(マッシモ・)モラッティ会長からサポーターまで、インテル全体の勝利だったんだよ」と述べ、個人についてはコメントしなかった。