ロナウド、アドリアーノ、フレッジに続き、1月からブラジルのリーグは再び最高級の選手の復帰を迎え入れることになる。ヨーロッパで13年間を過ごしたDFロベルト・カルロス(36)が、フェネルバフチェとの契約を解除し、ロナウドのいるコリンチャンスに復帰することを宣言したのである。

オフィシャルの発表はないものの、ロベルト・カルロスはインタビューのなかで、来年にクラブ創立100周年を迎え、リベルタドーレス杯の獲得を目指すコリンチャンスと、口頭で合意に至ったことを明らかにしている。

以前からサントスとコリンチャンスに誘われていたロベルト・カルロスは、「僕はチャンピオンズリーグに3回優勝した。今はリベルタドーレス杯に勝つことが夢なんだ。僕がまだ獲得したことのない数少ないトロフィーの一つさ」と述べ、「フェネルバフチェのフロントには僕の決定を伝えている。契約を解除したら、すぐにファラ(ロナウドの代理人)に電話して、僕のブラジル復帰を正式発表してもらう」と続けた。

ロベルト・カルロスは子供のころから自らが応援するサントスからもオファーを受けていたが、おそらくは金銭面でコリンチャンスのオファーが上回ったのだろう。さらに、コリンチャンスの野心に加え、ロナウドが仲介役となったことが決め手となったようだ。

レアル・マドリーやブラジル代表でチームメートだったロナウドの誘いを受け、ロベルト・カルロスはブラジル『グローボエスポルチ』のインタビューに対し、「コリンチャンスのことをとても良く言っていたんだ。決断を下すうえで、それは大きかったね。栄光あるクラブだし、僕がプレーしたいと思うベストのクラブであることは間違いない。創立100周年に向けて、素晴らしいことをやっているしね」と語った。

さらに同選手は、金銭的なことよりも個人的な野望の方が重要だとし、「来年のコリンチャンスは大きな目標を目指す。今のクラブには一線級の組織と設備があるよ。2010年はクラブにとって素晴らしい一年となるだろう」と強調している。

また、100周年の年にトップへ返り咲こうとしているコリンチャンスは、戦力を引き上げるだけでなく、イメージアップにもつながる一流選手たちで補強をしようとしている。ロベルト・カルロスに加えて、コリンチャンスには元アルゼンチン代表MFファン・ロマン・リケルメも加わるかもしれないという。コリンチャンスは2カ月前からリケルメに誘いをかけているようだ。

かつては若き優秀な選手たちのアピールの場だったブラジルのリーグは、いまや30歳以上の選手たちの“黄金郷”へと変貌したようだ。そこには、3部のボアビスタ入りに向かっている元イタリア代表FWクリスティアン・ヴィエリも含まれている…。