マサチューセッツ州の地元紙「イーグル・トリビューン」紙の電子版は12日付で、レッドソックス・岡島秀樹投手の長文記事を掲載した。
11日のオフに、マサチューセッツ州ヘイヴィルのカーディーラーで90分間のサイン会を行った同投手が、チームへの熱い思いを吐露したと同記事。火曜日の9日に、延長戦の末に守護神・パペルボンが救援失敗してレイズに敗れた試合を振り返り、岡島は「勝てる試合だった。点が入らなかったから。ウチはホームランを狙いすぎて、1点を取りに行こうとしない。これには、イライラさせられる」と語っている。
岡島は、その試合の延長12回に、オルティスが犠打を試みたシーンを指摘。「あれがいい例。パピ(オルティス)は、分かっている。あそこでホームランはいらない。1点でいいんだ。オルティスは、ベンチに命じられて犠打を試みたと思う? そうじゃない。彼は自分の考えでバントしたんだ」と、オルティスの犠打に象徴される“スモールベースボール”の理念が、今のレッドソックスには必要だと力説している。

 また、岡島は今季の自分自身の状態については、「今年は、去年に比べてあまりよくなく、打たれてもいる。でも、最近は集中できているし、感じはいい」と自己分析。八回に投げることが多かった昨年に比べて、今年は、いつ登板するか、出番はバラバラだが、「それに関しては全然気にならないよ。僕は投げることがすき。ジャスティン(マスターソン)が八回に投げることには、全く問題ない」と、登板機会については、いつでもOKの姿勢をみせている。

 更に、同記事は、今季限りで2年契約が満了となる岡島の契約問題について言及。岡島は昨年の夏の時点では、2年契約が終了したら、日本に帰りたいと示唆していた、と伝える一方、「現在も、日本に帰りたい気持ちはあるというものの、(オプションを一旦破棄して)新たに2年契約を結ぶことにも、興味があるようだ」と報じている。「まだ、球団側は何も言ってきていないので、レッドソックスの意向は分からない。球団と代理人に任せている」と岡島。「野球に関しては、ボストンはいいけれど、野球以外では、あまりここが好きではない」と、米国には執着していない様子。「他の日本選手と違って、メジャーでプレーすることを夢見てきたわけではないからだ」と、説明している。岡島は「レッドソックスを選んだのは、最初にオファーしてくれた球団だから。もし、日本のチームが最初にオファーしてくれていたら、日本に残ったと思う」という心境を語っている。

最後に同記事は、岡島はレッドソックスがワールドシリーズタイトルを連覇できるかどうか、予想は立てなかったものの、「我々には、改良すべき点がある。あまり時間は残されていない。もう20試合も残っていない。我々はいいチームだけれど、やるべきことをやらないといけない」とチームに提言したと伝えている。