かねてから報じられていた通り、来季からのリヨン監督に、リールのクロード・ピュエル監督(46)が就任することがほぼ確定となった。16日のレキップ紙が伝えている。

 ピュエル氏は、モナコで守備的MFとして18年間(601試合)にわたり活躍したあと、同クラブのリザーブチームを率い、1999年Aチーム監督に昇進。翌シーズン、38歳の若さでリーグ優勝を成し遂げ、一躍注目を浴びた。しかし次の年にモナコが契約を更新しなかったため、2002年のシーズン途中からリールの監督に就任している。

 選手補強に潤沢な資金を使えないリールだが、育成上がりの選手を中心にしながら、つねに上位を狙える強豪にのし上がったのは、ピュエル監督の手腕が大きいと言われる。2006年にはリーグ・アンの最優秀監督に選ばれるなど、フランス有数の“知将”として評価が高い。チームを2度のチャンピオンズリーグ(CL)出場に導き、昨年のCL決勝トーナメントでマンチェスター・ユナイテッドを相手に善戦したのも記憶に新しい。

 リヨンはシーズン前、CLで活躍した主力のボドメールとケイタをリールから獲得したばかり。リールは看板選手を失いながらも、今シーズン7位と健闘したが、今度はついにチーム最大の“戦力”をリヨンに手放すことになる。ピュエル監督の後釜には、若手監督として並び称されるル・マンのルディ・ガルシア監督が有力視されている。

 また、監督とともに、リールの攻守の要、ジャン・II・マクーン(カメルーン代表)もリヨンに移籍する模様。リーグ7連覇を達成し、来季の目標にCL制覇を掲げるリヨンのオラス会長が、早くも積極果敢な補強作戦に打って出ている。