『成功者だけが知っている「生き金」の使い方』という言葉通り、経営者からヤクザ、ホストまで、同じ額のお金をどう大きく、価値のある使い方をするか、裏社会にも表社会にも精通した筆者のリアルで説得力のある実例に、今までとはちょっと違う“カネの使い方”と“意識の違い”がおもしろい。

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いろいろあるお金の本と比較しても異色な金銭術。シビアでリアル、さらに1つの教訓に対して3ページを使い、実例を挙げて説明もわかりやすく、印象に残る。
言われてみれば、なるほど...と思うことが、かなりある。

たとえば、「金のない人間こそ見た目で勝負」というエピソード。
お金のない新人ホスト君。彼が最初にしたことは、先輩にお金を借りて高級なスーツを2着買うことだった。ボタンやワイシャツ、ネクタイを替えるという努力をしながら、お金を持っている人間であることを演出し、指名客をたくさんとることができるようになった。
これが示していることは、「外見を演出すれば、格上の人間に見られることもできる。」ということだ。
どこにどれだけお金を使うかは、その人次第であり、その人の感性であるとも言える。
それだけに本当にお金の価値を知り、使い道を知らなければ損をすることになるということなのだろう。

『人はカネで9割動く』

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(Techinsight図書委員会 藤岡 恵理子)