イングランド代表の次期監督候補にオランダの名将が名乗りを挙げた。現在、オランダ・エールディビジのAZで監督を務めるルイス・ファン・ハールが、イングランド代表監督のポストに興味があると明言したのだ。

 バルセロナやアヤックスで指揮を執り、オランダ代表の監督経験もあるファン・ハールは、代表チームの監督に就任する場合はクラブを退団できるという条項をAZとの契約に盛り込んでいることを明かした。

「イングランド代表の次期監督候補はたくさんいるだろう。だが、私は是非ともイングランド代表を率いてみたいと思っている。こういう機会があるからこそ、クラブとの契約に条項を盛り込んでいるのだ」

 さらにファン・ハールは、過去にイングランド・サッカー協会(FA)から監督就任のオファーを受けたことがあるとコメント。当時は就任を辞退した56歳は、再びFAからの打診があるはずだと語っている。

「数年前にFAからオファーがあった。当時は断ったがね。もしかすると、今回も私にオファーを提示するかもしれない。もちろん、今はそれどころではないだろう。ユーロ2008予選の敗退について検証しているはずだからね。それに現状を考えると、私がイングランド代表監督になる可能性はかなり低いだろうと言わざるを得ないだろうね」

 メディアを通じてイングランド代表監督の候補に名乗りを挙げたファン・ハール。過去に、ポルトガル代表監督のルイス・フェリペ・スコラーリへのオファーがメディアで大々的に報じられながら、就任を断られてマクラーレン政権を誕生させた苦い経験を持つFAにとっては、経験豊富で契約問題もクリアなオランダ人指揮官は魅力的な候補の一人となる。オランダきっての戦略家であるファン・ハールが、苦境に立たされた“母国”の再建に力を注ぐ可能性も決してゼロではなさそうだ。