アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、イングランド・サッカー協会(FA)の依頼を受けて、次期代表監督の選定にアドバイスを送ることを明らかにした。その選定条件として、ベンゲルは「イングランド人であること」を挙げている。

 ユーロ2008の本大会出場を逃したイングランドは指揮官のスティーブ・マクラーレンを解任。すでに後任候補の人選は進められており、FAの最高幹部であるブライアン・バーウィックは、「国籍は関係ない」と外国人監督の招聘も視野に入れていることを明らかにした。

 しかし、バーウィックから直々にアドバイスを求められているベンゲルは、イングランド人の監督起用にこだわるべきと助言している。

「私の意見が参考になるかどうかは分からないが、FAの要請には喜んでこたえるつもりだ。ただし、私が次期候補になることはあり得ない。私はイングランド人ではないのでね。これまでにも言ってきたが、やはりイングランド代表を率いるのはイングランド人であるべきだ。ユーロ2008の本大会出場を逃したことは大きな痛手だが、大惨事というわけでもない。むしろ、今どういうアクションをとるかが求められているんだ。正しい選択をすれば、2010年のワールドカップに向けていいスタートを切れるかもしれない」

 イングランド人監督の就任を強く推薦するベンゲル。候補の中で条件に当てはまるのは、サム・アラダイス(ニューカッスル)、アラン・カービッシュリー(ウェストハム)、ハリー・レドナップ(ポーツマス)、スティーブ・コッペル(レディング)といった監督たちだ。イングランド・サッカー界を知り尽くすフランス人知将は、果たして誰を次期監督に推薦するのだろうか。