サンダーランドのロイ・キーン監督は、ユーロ2008の本大会出場を逃したイングランド代表を「エゴのかたまり」と批判した。

現役時代はマンチェスター・ユナイテッドのキャプテンを長年務め、現在はプレミアリーグで指揮を執るキーン。イングランドのサッカー事情を知り尽くすこのアイルランド人は、21日のクロアチア戦に敗れてユーロ2008の出場権を逃したサッカーの母国について、選手のモチベーションの低さを指摘している。

「第三者の意見として言わせてもらうと、イングランド代表はエゴのかたまりのように見える。予選敗退の責任は監督が取らされたが、このレベルで一番責任を問われるべきなのは選手だ。実力だけを考えれば、予選敗退など信じられない。選手の技術不足を問う声もあるが、スティーブン・ジェラードやフランク・ランパードといった選手が他の国に技術で劣っているはずがない。ほぼ間違いなく、選手たちは代表レベルでハングリーさを失っているんだ。選手は否定するだろうが、プレーを観れば分かることだ。トップ選手にとっては、所属クラブことが最優先なんだ」

 マクラーレンの解任を受けて、すでに後任候補の名前が続々と挙げられているイングランド代表監督のポスト。ジョゼ・モウリーニョ前チェルシー監督や元レアル・マドリー監督のファビオ・カペッロなど、外国人監督の招聘も視野に入れて人選が進められている。しかし、闘将キーンが指摘するように、代表選手がハングリーさを取り戻さない限り、イングランド・サッカー界が代表レベルで再び栄光を勝ち取ることは難しいのかもしれない。