31日のプレミアリーグでワトフォードと対戦したチェルシーは、試合終了直前にFWサロモン・カルーが決勝点を奪い、貴重な勝点3を獲得した。この結果、マンチェスター・ユナイテッドとの勝点差6をキープし、タイトルレースに何とか踏みとどまった。

 1−0の劇的な勝利を収めた指揮官のジョゼ・モウリーニョ監督は試合後、カルーのゴールが優勝への望みをつなぎとめたと認めている。

「今日の試合で引き分けていたら、タイトルはマンUのものだったと言ってもいい。もちろん、数字的にはまだまだチャンスはある。残り7試合もあるのだから。しかし、勝点差が8に広がっていたら、かなり厳しい戦いを余儀なくされるところだった。カルーのゴールが持つ意味は大きい。優勝争いに踏みとどまることができたのだからね」

 一方モウリーニョは、ユーロ2008予選などで代表戦に出場した選手が多いことから、チームのコンディション調整に影響が出たとコメント。低調なパフォーマンスに終始したチームに、苛立ちを隠さなかった。

「非常に難しいゲームだった。内容的には、不満が残る。特に前半は、非常に悪かった。代表戦明けの試合は、こういった展開が多くなる。特に、代表で2試合戦って帰ってくる場合は難しい。コンディションを崩して帰ってくる場合がほとんどだ。疲れている選手もいれば、十分にトレーニングをせず帰ってくる選手もいるからだ」

 いよいよ大詰めを迎えつつあるプレミアのタイトルレース。指揮官が「今日は引き分けで終わっていても仕方がない試合」とボヤくほど低調な内容ながら、キッチリと勝点3を獲得するあたり、チェルシーの勝負強さは相変わらずだ。5月9日には、マンUとの直接対決も控えている。この試合を天王山とするためにも、チェルシーは試合内容にこだわらず、勝点3を積み重ね続けるしかない。