いまコンビニでアルカリ乾電池を選ぶと、おそらくもっとも高価な商品は『エボルタNEO』(パナソニック)ではないでしょうか。

mitok編集部のご近所にあるセブン-イレブンでは単3形4本で645円(税込)。セブンプレミアム製品の2倍もするお値段です。

そんな高価な『エボルタNEO』、実力はどうなのでしょうか。パナ製最上位品だし、なんの問題もないかとは思いますが、念のためガチ検証してみましたよ!

検証|ハンダマスターかしま

パナソニック|エボルタNEO|645円(単3形4本)

皮むきチェック

電池の被覆を剥がして、マイナス側のかしめ加工と、ガス抜き穴の形状をチェック。 加工形状が同じであれば、製造会社が同系列であることがわかる。

放電試験

終止電圧0.9Vになるまでの放電グラフ(2回のテスト中、好結果の数値を採用)。試験環境は以下のとおり。

本検証における放電試験の装置。放電完了とみなす終止電圧(電池の寿命となる電圧)はアルカリ乾電池などの一次電池の場合は0.9V。2.2Ωのセメント抵抗を電池につなげ、両端の電圧をデーターロガーで計測。終止電圧が0.9Vになるまでの時間を計測した。

検証結果まとめ購入店 セブン-イレブンブランド エボルタ製造 / 販売 パナソニック製造国 日本価格 645円 / 4本コスパ1本あたり 161.3円1Ahあたり 87.9円実測容量 1,834mAh60分後電圧 1.13V
※高電圧を維持できているかをテスト0.9V終始時間 229分40秒
※持続時間をテスト製造年月 2017年4月(期限10年)

総合評価 ★★★★★

結論からいえば、『エボルタNEO』は “高いが、性能面で申し分のないアルカリ乾電池” だろう。

パナソニックの最高級フラッグシップ乾電池『エボルタNEO』。性能面ではまったく問題なし。奮発した甲斐のある乾電池だ。

■持続時間の最長記録

放電試験の結果は229分40秒。これまでのガチ検証における最長記録だ。実測容量は 1,834mAhに達し、1.2Vのニッケル水素の電力量に換算すると 2,400mAh弱相当になる。蓄電物質がパンパンに充填されているようで、重量はノーマル版エボルタより 0.66g 重かった。

とにかく長持ち。この長寿命を考えれば、長期的な使用によってコスパはかなり良くなると思われる。独自の液漏れ防止策も施されており、長期間にわたり乾電池を入れっぱなしにする機器(リモコンや時計、懐中電灯など)にも向いていそうだ。

■ノーマルよりNEO

ノーマル版エボルタとの選択に迷うかもしれないが、さほど価格は変わらない点、容量コスパを考慮すると、『エボルタNEO』を選ぶほうが良いだろう。

なお、本検証では液漏れなどの耐久性能はテストしていない。乾電池は構造上、液漏れは起こりうるものだが、そのリスクは保管状態や使用方法によって変わる。液漏れ対策としては、未使用品なら適温(10〜25℃)で換気のよい場所に保管(高温多湿は避ける)、使用品なら長期間使用しない機器からは取り外して過放電を防ぐ、低電圧(0.9V以下)状態になったら交換するなどの用心が必要だ。

※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。