シンディー(左)の遺作となった出演映画「五月一日」=大路視聴提供

写真拡大

(台北 23日 中央社)タレントのシンディー(楊又穎)が21日正午ごろ、台中市内の自宅で亡くなっているのが見つかった。ヘリウムガス吸入による自殺だとみられている。家族によると、シンディーはインターネットでの匿名による言葉の暴力や仕事上の人間関係に悩み、過去数カ月にわたり専門の医師の診察を受けていたという。

シンディーはモデル業の傍ら、バラエティー番組などでも活躍しており、フェイスブックページのファン数は20万人を超える人気を誇っていた。

シンディーが書いたと思われる遺書の中に「言葉のいじめ」がどれほど重大な問題か死によって伝えたいと記されていたことを受け、家族は今後、インターネット上に匿名いじめ反対のページを立ち上げ、いじめ防止を呼びかけていくとしている。ネット上ではすでに同様のページがいくつも開設され、いじめ反対の声が広がっている。

銘伝大学メディア学科副教授は、政府はインターネットいじめの被害者をサポートする半民間機関の設置をすべきだとし、早急な対策を訴えた。

シンディーの突然の訃報は芸能界にも衝撃を与えている。来月1日に公開されるシンディー出演映画の周格泰監督は、あまりの悲しみで言葉も話せないほどだと関係者により伝えられている。共演経験のあるタレントのマチルダ・タオ(陶晶瑩)は「自分に悪意を向ける人だけに気を取られて、自分を愛する人の存在を忘れないで」とその死を悼んだ。

(廖壬楷、鄭文淑、王靖怡、鄭景ブン/編集:名切千絵)