石原慎太郎東京都知事が女性週刊誌などで女性蔑視発言を行ったとして、131人の女性が損害賠償などを求めた裁判で、24日、原告の訴えを退ける判決が東京地方裁判所(河村吉晃裁判長)であった。

 判決理由として裁判長は、都知事の発言は「一般的・抽象的であって、原告ら個人についての社会的評価が低下するものではない」「『ババア』など不適切な発言は不愉快ではあろうが、深刻な影響ではない」とした。

 01年、都知事は『週刊女性』のインタビューに対して、他の人の発言と断わった上で「“女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です”って」「なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね」などと発言。これによって苦痛を加えられたとして、都内に居住または職場を持つ女性131人が、慰謝料と謝罪広告を求めて02年東京地方裁判所に訴訟を起こしていた。【了】