「うちの本棚」第四十一回は動物作品の大家が描いた異色の社会派SFを取り上げます。石川球太といえば『牙王』や『ウル』といった動物をテーマにした作品を得意とする漫画家として知られていて、ボク自身もそのように認識していたりするのだが、実際には石川の動物テーマの作品よりは、本作や『原人ビビ』の方が印象が強い。動物を得意としているというのはそれだけデッサン力もあるということで、特に本作では巨人とはいえ「人」