◆党内基盤の脆さを克服できるか◆異例ずくめの船出である。首相就任前に衆院解散・総選挙の断行を表明するのは前代未聞だ。石破首相が「衆院選は国会論戦を経てから」というかねての主張を翻し、一刻も早い解散に舵(かじ)を切ったのは、自民党の主張を受け入れたものだ。政権運営の主導権が官邸から党へ移行する予兆が見て取れる。首相は衆院選で、連立を組む自民、公明両党の安定多数の確保を目指すことになる。国民が判