『ヴィオレッタ』 ©Les Productions Bagheera, France 2 Cinéma, Love Streams agnes b. productions

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エヴァ・イオネスコ監督の映画『ヴィオレッタ』が、5月10日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で公開される。

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同作は、母親が実の娘のヌードを撮るというテーマで1977年に発売され、世界中で物議を醸したイリナ・イオネスコの写真集『エヴァ』の被写体になったエヴァ自身が、当時の出来事をもとに脚本と監督を手掛けた作品。自分の思い通りに娘を動かそうとする母・アンナと、母から逃れたい娘・ヴィオレッタの緊張感漂う関係性を軸に、母の徐々にエスカレートする要求に応える中で、あどけない12歳の娘が大人の女の色香を漂わせた退廃的な少女へと変化していく様を描いている。

ヴィオレッタを演じるのは新人のアナマリア・ヴァルトロメイ。母・アンナ役をイザベル・ユペール、アンナを写真家へと導く画家・エルンスト役をドニ・ラヴァンが演じている。さらに、ジバンシィやシャネルなどのスタイリングを担当するスタイリストのキャサリン・ババが、1970年代フランスの雰囲気を漂わせる衣装を手掛けている。

なお同作は日本の映画倫理協議会で審査が難航し、公開が見送られていた背景から、作品への理解を促すために監督とキャストの来日を企画。その渡航費の一部を、佐々木芽生監督作『ハーブ&ドロシー』で1,460万円を集めたことでも話題を集めたクラウドファンディングサイト『Motion Gallery』で募集している。