ユニホーム散歩in代官山
テキスト系妄想メディア「ワラパッパ (WARAPAPPA )」より
僕の趣味は鉄道、プロレス、ベイスターズ。この三本柱が主で、女子っぽい趣味はあまりない。しかし最近は鉄道好きの女子がいたり(惚れてまう)、プロレスファンの女子もいる(惚れてまう)。ベイスターズファンの女子だってもちろんいる(一緒に行きたい)。趣味の話をしているとあっという間に時間が過ぎてしまう。他だと時間は遅いのに。
吉川です。これから月に2回書かせていただきます
僕はかれこれ25年くらい横浜ベイスターズのファンである。厳密に言うと大洋ホエールズの頃からのファンだ。当時は「横浜大洋銀行」と揶揄され弱小チームの代表格だった。しかし小学生の僕はなぜか大洋に魅せられた。シンプルなユニホーム。足の速いスーパーカートリオ。巨人に立ち向かう遠藤のシュート。何だかカッコよかった。その後ホエールズはベイスターズに名前を変え、98年に日本一になる。マシンガン打線とハマの大魔神。あの時の横浜は神懸かり的に強かった。
大洋のシンプルなユニホーム
ベイスターズのユニホームももちろん持っている。レプリカだけど着心地がいい。そこにソックスとアンダーシャツ、ズボンを履くと気分は一気に野球選手だ。僕は少年野球をやっていたけれど完璧な補欠だった。痩せていたので長打が打てず、なのにこだわってスイッチヒッターをやっていた。大洋の1番ショートになるのが夢だったが、大洋は身売りをし僕は芸人なった。人生いろいろ、球団もいろいろだ。
延々使っているメガホン
それにしてもユニホームは本当に気持ちがいい。もともと運動着なので機能性もいいし、何より高揚感がすごい。スーツを着ていると肩がこるけれど、ユニホームはまったくこらない。
ふと思った。
これを着てぷらっと散歩でもしてみよっかな。
装着
腹ごしらえ
僕は暇さえあれば散歩をしている。
歩くのはいい。詰め込むもよし、空っぽにするもよし。
今日はせっかくユニホームを着ているのだから、お洒落な代官山あたりを流してみようかと思う。
いきますか
ぷらぷらと
ユニホームを着て散歩をしてみるといろいろな感情が湧いてくる。たくさん湧いてくるけれど、一番わかりやすいのはやはり「恥ずかしい」だと思う。「ユニホームで恥ずかしい」「みんなと違って恥ずかしい」「野球選手じゃないのに恥ずかしい」「ソフトバンクに移籍した内川選手のユニホーム恥ずかしい」などなど。これはちょっとやそっとの恥ずかしさではない。
堂々と歩いていないとやってられない
内川選手は移籍してしまったので次は石川選手のユニホームを買おうと思っている。僕は吉川なので川が付く選手を好きになりやすいみたいだ。ちなみに現在の背番号2は楽天から移籍してきた渡辺直人選手です。渋くてガッツのあるバッターです。
おしゃれな店
西郷橋
人は僕を振り返る。僕もユニホームを着ている人がいたら振り返ると思う。しかし僕はあきらめない。野球帽をかぶっているおじさんがいるのだから、野球のユニホームを着ている人がいてもいいと思う。
歩いているうちにだんだんと慣れてきて、「自由とはこういうことだ」と少しだけ沸き上がってくるものがあった。世の中にはいろいろな人がいていい。そのいろいろな人に、いま僕はなっている
お洒落な公園、西郷山公園に着いた。
きれいな八重桜だ
僕は自由なんだ
ちょいと休憩
ファッションとはなんだろう。お洒落とはなんだ。ベイスターズのユニホームはお洒落ではないのだろうか。僕は歩きながら迷宮に入っていく。普段なぜユニホームを着ないのか。僕にとってのユニホームはなんだろうか。まともって何だろう。心地いいような、多分にいけないことをしているような。
結婚式場
エジプト大使館を経て
なんだかお腹がすいたのでランチをすることにした。
せっかくだからオープンカフェでランチだ。
春野菜のトマトソース
非常においしい
非常においしかった。油が少なく清々しい味だった。春だ。味から季節がわかるだなんて大人になったものだ。メニュー表に「春」と書いてあったけれど、読まなくたってわかった。
お腹がいっぱいになったのでまた歩き、服屋さんを見てみた。
ふむふむ
いいですね
ユニホーム姿で服を見ているといよいよ訳が分からなくなってくる。「脱ぎたいのかよ」「気に入って歩いてるんじゃないのかよ」「上買っても下と合わないよ」など複数のツッコミを入れたくなる。店員さんが対応に困ると思ったので中には入らなかった。
代官山のメイン
合成したかのよう
高校の下校も重なり、ちらほらと若い女子の声も耳に入ってくる。
「ベ、ベイスターズ?」
「内川?」
「あの人痩せてない?」
「野球へたそー!」
みなさんの?と!を一身に背負い、僕は2時間ほどの散歩を終えた。
ユニホーム散歩をしてみると、僕の球団愛はけっこう深いものだと再確認できた。あなたがもしソフトバンクホークスが好きならばぜひソフトバンクのユニホームで、ヤクルトならヤクルト、阪神なら阪神の恰好で一度散歩してみてください。帽子だけではなく、上下とスパイク、アンダーシャツがあるとベストです。
あと野球が上手そうなオーラがあるともっとベストかと思います。
娘と
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〜ダーリンハニー吉川コラム「1番ショートが夢だった」その1〜
僕の趣味は鉄道、プロレス、ベイスターズ。この三本柱が主で、女子っぽい趣味はあまりない。しかし最近は鉄道好きの女子がいたり(惚れてまう)、プロレスファンの女子もいる(惚れてまう)。ベイスターズファンの女子だってもちろんいる(一緒に行きたい)。趣味の話をしているとあっという間に時間が過ぎてしまう。他だと時間は遅いのに。
吉川です。これから月に2回書かせていただきます
僕はかれこれ25年くらい横浜ベイスターズのファンである。厳密に言うと大洋ホエールズの頃からのファンだ。当時は「横浜大洋銀行」と揶揄され弱小チームの代表格だった。しかし小学生の僕はなぜか大洋に魅せられた。シンプルなユニホーム。足の速いスーパーカートリオ。巨人に立ち向かう遠藤のシュート。何だかカッコよかった。その後ホエールズはベイスターズに名前を変え、98年に日本一になる。マシンガン打線とハマの大魔神。あの時の横浜は神懸かり的に強かった。
大洋のシンプルなユニホーム
ベイスターズのユニホームももちろん持っている。レプリカだけど着心地がいい。そこにソックスとアンダーシャツ、ズボンを履くと気分は一気に野球選手だ。僕は少年野球をやっていたけれど完璧な補欠だった。痩せていたので長打が打てず、なのにこだわってスイッチヒッターをやっていた。大洋の1番ショートになるのが夢だったが、大洋は身売りをし僕は芸人なった。人生いろいろ、球団もいろいろだ。
延々使っているメガホン
それにしてもユニホームは本当に気持ちがいい。もともと運動着なので機能性もいいし、何より高揚感がすごい。スーツを着ていると肩がこるけれど、ユニホームはまったくこらない。
ふと思った。
これを着てぷらっと散歩でもしてみよっかな。
装着
腹ごしらえ
僕は暇さえあれば散歩をしている。
歩くのはいい。詰め込むもよし、空っぽにするもよし。
今日はせっかくユニホームを着ているのだから、お洒落な代官山あたりを流してみようかと思う。
いきますか
ぷらぷらと
ユニホームを着て散歩をしてみるといろいろな感情が湧いてくる。たくさん湧いてくるけれど、一番わかりやすいのはやはり「恥ずかしい」だと思う。「ユニホームで恥ずかしい」「みんなと違って恥ずかしい」「野球選手じゃないのに恥ずかしい」「ソフトバンクに移籍した内川選手のユニホーム恥ずかしい」などなど。これはちょっとやそっとの恥ずかしさではない。
堂々と歩いていないとやってられない
内川選手は移籍してしまったので次は石川選手のユニホームを買おうと思っている。僕は吉川なので川が付く選手を好きになりやすいみたいだ。ちなみに現在の背番号2は楽天から移籍してきた渡辺直人選手です。渋くてガッツのあるバッターです。
おしゃれな店
西郷橋
人は僕を振り返る。僕もユニホームを着ている人がいたら振り返ると思う。しかし僕はあきらめない。野球帽をかぶっているおじさんがいるのだから、野球のユニホームを着ている人がいてもいいと思う。
歩いているうちにだんだんと慣れてきて、「自由とはこういうことだ」と少しだけ沸き上がってくるものがあった。世の中にはいろいろな人がいていい。そのいろいろな人に、いま僕はなっている
お洒落な公園、西郷山公園に着いた。
きれいな八重桜だ
僕は自由なんだ
ちょいと休憩
ファッションとはなんだろう。お洒落とはなんだ。ベイスターズのユニホームはお洒落ではないのだろうか。僕は歩きながら迷宮に入っていく。普段なぜユニホームを着ないのか。僕にとってのユニホームはなんだろうか。まともって何だろう。心地いいような、多分にいけないことをしているような。
結婚式場
エジプト大使館を経て
なんだかお腹がすいたのでランチをすることにした。
せっかくだからオープンカフェでランチだ。
春野菜のトマトソース
非常においしい
非常においしかった。油が少なく清々しい味だった。春だ。味から季節がわかるだなんて大人になったものだ。メニュー表に「春」と書いてあったけれど、読まなくたってわかった。
お腹がいっぱいになったのでまた歩き、服屋さんを見てみた。
ふむふむ
いいですね
ユニホーム姿で服を見ているといよいよ訳が分からなくなってくる。「脱ぎたいのかよ」「気に入って歩いてるんじゃないのかよ」「上買っても下と合わないよ」など複数のツッコミを入れたくなる。店員さんが対応に困ると思ったので中には入らなかった。
代官山のメイン
合成したかのよう
高校の下校も重なり、ちらほらと若い女子の声も耳に入ってくる。
「ベ、ベイスターズ?」
「内川?」
「あの人痩せてない?」
「野球へたそー!」
みなさんの?と!を一身に背負い、僕は2時間ほどの散歩を終えた。
ユニホーム散歩をしてみると、僕の球団愛はけっこう深いものだと再確認できた。あなたがもしソフトバンクホークスが好きならばぜひソフトバンクのユニホームで、ヤクルトならヤクルト、阪神なら阪神の恰好で一度散歩してみてください。帽子だけではなく、上下とスパイク、アンダーシャツがあるとベストです。
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