? MF中村憲剛 (川崎フロンターレ)

 → 日本を代表するプレイメーカーというと、MF遠藤(G大阪)、MF小野(清水)、MF中村憲(川崎F)、MF小笠原(鹿島)の4人の名前が挙がる。その中で、MF遠藤はアジアカップでもスタメン出場し、優勝に大きく貢献したが、他の3人はメンバーにも入らなかった。

この4人は1979年と1980年の生まれのナイジェリア世代であり、このポジションは次代を担うタレントが不足気味のポジションなので、意図的に世代交代を進める必要のあるポジションではあるが、MF中村憲というタレントがこのまま代表からフェイドアウトしていくのは、もったいない気はする。南アフリカW杯後の初戦となったパラグアイ戦でMF香川の決勝ゴールをアシストしたのもMF中村憲であった。MF香川との相性も良くて、もう一度、代表で見てみたい選手の筆頭である。




? DF田中マルクス闘莉王 (名古屋グランパス)

 → ザッケローニジャパンになってからは、怪我等もあって一度も代表の試合に出場していないが、実力的には日本ではDF中澤と並んでトップのセンターバックであることに疑いの余地はない。3年後のブラジル大会を考えると、1978年生まれのDF中澤には年齢的な不安があるが、DF闘莉王は1981年生まれなので、まだ大丈夫な年齢である。

アジアカップではDF今野とDF吉田がセンターバックを組んで、優勝に貢献したとはいえ、オーストラリアや韓国といった高さのあるチームには苦戦を強いられており「闘莉王がいれば・・・」と思うシーンは少なくなかった。こちらも世代交代の必要なポジションなので、DF吉田を使い続けて経験を積ますのも1つのアイディアであるが、現時点での力はDF闘莉王が1枚も2枚も上である。




? DF茂庭照幸 (セレッソ大阪)

 → 2009年オフにFC東京を戦力外になってセレッソ大阪に移籍したが、2010年に完全復活を遂げて、Jリーグの優秀選手にも選出された。ベストイレブンには入らなかったが、チームの3位躍進に大きく貢献し、日本トップクラスのセンターバックであることを改めて証明してみせた。

攻撃的なセンスには乏しく得点力もないが、身体能力は高く、スピード勝負になれば誰にも負けることはない。4バックのセンターもこなすが、ストッパーとしての能力も高く、今後、代表チームが3バックを本格的に導入するのであれば、候補に入ってきてもおかしくはない。




? MF原口元気 (浦和レッズ)

 → まだ19歳であるが、J1では59試合に出場している。縦に突破する力は日本人ではトップクラスであり、伸び盛りの選手である。攻撃的なポジションにも関わらず、59試合で3ゴールのみとゴールに直結する働きができていないことが悩みの種であるが、サイドに張らせて仕掛けたときの打開力は高い。

昨年末に行われた日本代表合宿の練習メンバーや昨日のチャリティーマッチにも呼ばれており、ザッケローニ監督も気にしている存在だと思われる。合宿のときは、「<4-2-3-1>の左サイドをうまく消化できていないMF香川よりもMF原口のプレーの方がフィットしていて目立った。」と報道されていた。




? FW永井謙佑 (名古屋グランパス)

 → 昨年11月のアジア大会での活躍が印象的なFW永井は、是非とも代表に絡んでほしい選手である。名古屋グランパスではまだ「サブ」の立場であるが、開幕戦の横浜FM戦では途中出場で圧倒的なスピードを見せて、鮮烈なデビューを飾った。

「スピードのある選手」というと、かつての岡野雅行のように「技術はあまり高くない。」というタイプが多かったが、FW永井はテクニックを駆使してゴールを奪うこともできる。スタメンで使えるかどうかはともかく、スーパーサブでベンチに置いておいて、切り札とするのも有効である。




? DF安田理大 (フィテッセ)

 → 今回の代表に選ばれなかったのが不思議なほど、海外リーグで結果を残しているのがDF安田。今冬にフィテッセに移籍してからずっとスタメンを確保しており、9試合で5アシスト。ここ3試合連続でアシストを記録しており、MF香川が怪我で離脱している中、もっとも欧州リーグで目に見える結果を残している日本人選手といえる。

フィテッセでも、「右サイド」と「左サイド」の両方で起用されているが、左右両サイドをこなすことが出来るのも強みであり、代表のサイドバックには、DF長友、DF内田という選手がいるが、攻撃力だけ見ると、二人を圧倒する。




? FW矢島卓郎 (川崎フロンターレ)

 → センターフォワード・タイプは人材難のポジションであり、「代表に!!!」と推せる選手は多くないが、今の時点で可能性がありそうなのが、川崎FのFW矢島。清水エスパルス時代から並外れたポテンシャルを持つ選手として期待されていたが、怪我等もあって伸び悩んでいたが、昨シーズン後半からFW鄭大世の移籍等もあってチーム内でポジションを確保しつつある。

182?と高さもあるが、魅力は体格を生かした強引な突破であり、モンテディオ山形との開幕戦でも左サイドからドリブルで持ち込んで難易度の高いゴールをマークしている。実績は乏しいが、可能性のある選手として、期待したい選手の一人である。




? DF阿部巧 (FC東京)

 → 「J2からも誰か代表に・・・。」という話になると、名前を挙げておきたいのは、FC東京のDF阿部。ユース出身で2年目の選手であるが、昨シーズン途中に横浜FCにレンタル移籍して試合経験を積んで、満を持してFC東京に復帰した。開幕からレギュラーポジションをつかんでおり、一層の飛躍が期待される。

過去に、DF加地、DF徳永、DF長友といった選手を日本代表まで育て上げた実績を持ち、現チームにもDF椋原という五輪代表候補の右サイドバックを抱える「サイドバック王国」のFC東京であるが、DF阿部は166?と小柄であるが、左足で強いキックが出来るのが最大の魅力といえる。DF長友にしても、DF安田にしても、右利きなので、「左利きの左サイドバック」というのは貴重である。




? MF茨田陽生 (柏レイソル)

 → こちらもユース出身の2年目。昨シーズンはJ2で26試合3ゴールをマークしJ1昇格に貢献。初のJ1でも臆することなく、開幕戦となった清水エスパルス戦ではスタメン出場しアシストを記録。上々のJ1デビューを飾った。

ユース出身らしく基本技術が高く、ゲームを作るタイプの選手であるが、持ち味は「流れを作ることができる」点であり、1つのパスでリズムを変えることのできるクレバーさをもつ。こういったタイプは、黄金世代では珍しくなかったが、若い世代ではかなり貴重であり、今後、重宝されるだろう。まだ、実績は乏しいが、今年中に代表に絡んでほしい選手と言える。




? DF太田宏介 (清水エスパルス)

 → 左サイドバックで忘れてならないのが、清水のDF太田。2007年にカナダで行われたU-20W杯にも出場しているが、2009年に清水に移籍してからも着実に力をつけており、「代表クラス」といえるまで成長を遂げている。

精度の高い左足のキックが魅力で、縦への突破力もあるので、「攻撃力のあるサイドバック」と言われるが、、センターバックでもプレー可能で、守備力もサイドバックとしては十分なレベルである。2010年1月に行われたイエメン戦で代表デビューを果たしているが、このときは「B代表」といえるメンバーだったので、まだ「フル代表」で実績はない。いつ代表に呼ばれてもおかしくないと思うが、果たして・・・。

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