チャンピオンズリーグ準々決勝セカンドレグでアーセナルを相手に4ゴールを挙げ、多方面から賛辞を受けているバルセロナFWリオネル・メッシ。アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ監督も、もはや彼が世界最強の選手だと称賛している。おそらく、メッシにとっては最も重要な賛辞と言えるだろう。

マラドーナ監督は『ラジオ・メトロ』に対し、「今の彼は世界最高の選手だ。神とテーブルサッカーをやっているかのようだ」と話している。なお、マラドーナ監督がコメントを残すのは、飼い犬に顔を噛まれて10針縫う手術を受けてから初めてのことだ。同監督は次のように続けている。

「我々アルゼンチンがワールドカップ(W杯)に優勝したら、マラドーナとペレのどちらが優秀かという歴史的論争に終止符を打つことになるだろう。そうなった(アルゼンチン優勝)場合、どんなブラジル人、イングランド人、ドイツ人、スペイン人、イタリア人であっても、史上最高の選手がアルゼンチン人であることを否定はできないはずだ」

「今の彼は非常に高いレベルのプレーをしている。バルセロナへ行ったとき、我々はかなり話をした。たくさんのことを明確にしたよ。彼には私の経験を話して聞かせた。毎週、より大きな挑戦に立ち向かい、それに耐えなければいけないと伝えたよ。今の彼を見る限り、良い道にいることは間違いないね」

「彼には、どんなに孤独になっても立ち向かえるように準備しなければならないと言った。そうなっても強くあり、ファイトして、私が犯してしまった過ちを避けるようにしなければならないとね」

マラドーナ監督がメッシをねたんでいるという穿った見方をする声もあるが、まったくそういうことはないようだ。

「冗談を言っているのか? 私はすでに身を引いた。今は彼の時代だ。W杯に勝つことができ、レオが史上最強の選手になれたら、誰よりも私はそれをうれしく思うね」

では、選手ではなく指揮官に関して、マラドーナ監督は誰が最強だと考えているのだろう?

「ペップ・グアルディオラはすべてを勝ち取った。それは認めなければいけない。だが、私にとってのベストはジョゼ・モウリーニョだね。彼は完成されている。彼がボスなんだ。だから、私は彼を選ぶ」