リーグ・アンのマルセイユが今冬の移籍市場で大物FWの獲得に動くようだ。28日のレキップ紙によると、マルセイユの補強リストのトップにあがっているのは、スウェーデンの英雄ヘンリク・ラーションだ。

 ラーションは現役生活20年目、37歳の大ベテラン。フェイエノールト、セルティック、バルセロナといった欧州の強豪クラブを渡り歩いたあと、2006年に母国のヘルシンボリに戻っている。古巣で現役を締めくくるつもりだったラーションだが、07年1月には3ヶ月の期限付きでFWの故障者が続出したマンチェスター・ユナイテッドに助っ人役で駆り出されたこともある。

 かつてはスコティッシュ・プレミアリーグで5回の得点王に輝き、7シーズンで158得点(リーグ最多記録)を叩き出した男。ゴール感覚はいまなお一級品と評価が高く、ヘルシンボリではリーグ戦で15得点、UEFA杯で6得点をあげた。スウェーデン代表でも、ユーロ2008後の8月に行なわれたフランスとの親善試合に主将として出場、フランス人に健在ぶりをアピールした。

 スウェーデンのシーズンはすでに終了しており、ラーションのヘルシンボリとの契約も満了。現時点で契約延長はしておらず、スペインのAS紙などは、マルセイユ行きの報に本人が意欲的と伝えている。プレミアリーグのエバートンや古巣のフェイエノールトもラーションの獲得に関心を示している模様だ。

 マルセイユにとってネックとなるのは月30万ユーロ(約3800万円)と推定される高額のサラリーだが、レキップ紙には、グランダン、サマサの若手2選手をグルノーブルにレンタルするという、具体的な資金調達方法まで報じられている。