15日と16日に第14節が行なわれるリーグ・アン。大一番は、16日の首位リヨン対3位ボルドーの一戦だ。

 今シーズンの日程の3分の1を消化した時点で、上位にリヨン、マルセイユ、ボルドーの3強がひしめく展開は予想通りとなった。ただしその下となると、3位ボルドーに2ポイント差の勝ち点22でレンヌ、ニース、トゥールーズとやや予想外の顔触れが並ぶ。レキップ紙はこれら“ダークホース”の健闘の原因を分析し、今後の見通しを予測した。

 まず4位のレンヌについては、バランスがとれ主力選手の活躍が安定している。主力では、フランス代表にも選ばれたDFファニ、FWブリアン、ここぞというときに力を発揮するパジス、ルロワの両ベテランの存在が心強い。ホームで無敗(4勝3引き分け)と強く、UEFA杯で早々と敗退したために日程的にも余裕がある。レンヌの弱点は、下位チームとの対戦で取りこぼしが多いこと。チームの結束力もそこまで高いとは言えない。それが終盤の大事な場面で致命的となるおそれがある。ラコンブ監督の来シーズン以降の契約が延長されていないことも原因のひとつ。ただし、この4年間、4位〜7位の圏内から落ちたことがなく、安定感がある。

 続いて5位ニース。このチームの最大の武器はカリスマ的な熱血監督、フレデリック・アントネッティ(元ガンバ大阪監督)の指導力にある。ロリス、エデルソン(リヨン)、コネ(マルセイユ)ら主力を失いながらも、層の薄さをカバーしてチームを作り上げてきた。リーグトップのパサー、エルビュイック、得点ランキング3位のラミという2枚看板を軸に、ホーム無敗(3勝3引き分け)を誇っている。ただし主力が故障した場合の戦力は大きく落ちる。過去にもシーズン中盤で失速する例があり、ここ数年は8位が最高。現在の順位を維持するのは至難と見られる。

 昨季は最終戦まで降格の危機を味わったトゥールーズだが、今季は見違えるような健闘を続けている。リーグ3位のディフェンス(10失点)には、今季マルセイユから加入したGKカラソの貢献が大きい。一方で攻撃は不安材料。11得点のうち半分以上を得点ランキング3位のジニャックがあげており、“ジニャック依存症”の感は否めない。監督1年目のアラン・カサノバ監督が、不振に直面したとき、いかにチームを奮い立たせられるかがカギだ。