26日のリーグ・アン第10節で、パリ・サンジェルマン(PSG)がアウェーでマルセイユを4―2と圧倒し、10位から6位に浮上した。マルセイユは、勝てば前日に引き分けたリヨンを抜いて首位に立つチャンスだったが、ディフェンスが崩れ今季初黒星。押し気味の試合だっただけに悔やまれる結果となった。

 試合後、勝利を喜ぶPSGの選手たちはこぞって2得点のギョーム・オアロを“マン・オブ・ザ・マッチ”と称えた。昨シーズンまでは2部(ル・アーブル)の選手。“フランス版クラシコ”と呼ばれるPSG・マルセイユ戦は初体験となった。レキップ紙に「これまではテレビで観るだけだった。あのサポーターの熱気をその場で感じるのは、もちろん衝撃的だよ。でもほかの試合と同じように準備をすることができた。よくやれたと思う。プレッシャーはまったく感じなかったし、それは序盤からすぐに結果となって出た」と喜びを語る。

 昨季28ゴールで2部の得点王に輝いた24歳。この日の2ゴールで、ついにベンゼマ(リヨン)と並ぶ得点ランキングトップ(6得点)に立った。今季からPSGに加入し、パウレタがつけていた背番号9とともに大きな期待を背負うが、それを重圧に感じないメンタルの強さが結果に表れている。

 PSGの選手がマルセイユ戦で2ゴールをあげたのは、そのパウレタ以来(2004年4月)。それ以前はロナウジーニョ(現ACミラン)が2002年10月に記録している。これらの大物に迫る活躍に期待が高まるオアロ。「すぐ水曜日に試合(第11節、トゥールーズ戦)がある。この日のことは忘れて、次に集中しないと」と語る冷静さも持ち合わせている。