昨シーズン、ユベントスでセリエAの得点ランキング2位の活躍をしながらユーロ2008のメンバーから外されたダビッド・トレゼゲ。大会終了後、ドメネク監督の続投が決まったことを受けて代表引退を表明したのは、所属クラブでのプレーに専念し、残り数年となった現役生活をよりよい形で終える決意の表れと見られた。

 しかし、ゴール前のスペースに飛び込む彼のプレースタイルを考えると、生かすも殺すもパートナーと監督次第、となりがちだ。昨季はデル・ピエロとのコンビネーションが好結果をもたらしたが、ラニエリ監督は新シーズンに向けて、今オフにパレルモから獲得したアマウリと、イアクインタのコンビに期待をかけているところが窺える。

 23日にデンマークの強豪ブレンビーと行なったプレシーズン・マッチでは、先発で起用されたこの2トップが期待に応えて2得点をあげた。一方、後半から出場したトレゼゲはノーゴール。レキップ紙によると、試合終了後はチームメイトのネドベドに激しく詰め寄る場面も見られたという。第3のFWへと“降格”することに焦りを感じているのだろうか。同紙は、トレゼゲに関心をもつバルセロナへの移籍が開幕前に決まる可能性は除外できないとしている。