トッテナムのダニエル・レビイ会長は、マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、FWディミタール・ベルバトフの獲得に自信を覗かせる発言をしたことについて、「恥ずべき行為だ」と憤慨。また、トッテナム側の了解なしに選手と接触したことがプレミアリーグのルールに抵触するとし、その証拠も掴んでいると語った。

 レビイ会長は、ベルバトフの獲得が間近であるようなコメントを発表したファーガソンの発言を厳しく糾弾。MFクリスチアーノ・ロナウドの去就を巡って、レアル・マドリーが不正な働きかけをしているとしてFIFAに告発した老将が、トッテナムに許可無くベルバトフと交渉を行なった矛盾を指摘し、不快感を露にしている。

「ファーガソンのベルバトフについてのコメントは非常に偽善的だ。特に、C・ロナウドについてのファーガソンの発言を聞いているからね。我々はマンチェスター・ユナイテッドに対し、抗議を行なった。特定の選手の獲得に自信を持っていると監督が語るなど、非常に傲慢な態度であり、我がクラブに対する妨害行為だ。リバプールのラファエル・ベニテス監督も、ロビー・キーンの獲得について同様の発言をしているが、両クラブの態度は、恥ずべきものといわざるを得ない。我々は早い段階からディミタールとロビーを放出するつもりはないとの態度を示していたが、彼らは態度を変えなかった。両クラブはトッテナムの許可無く選手および代理人と接触しており、明らかにリーグの規則に違反している。我々はその証拠も手にしている」

 マンUとリバプールの姿勢について、厳しい批判を展開したレビイ会長。さらに、ベルバトフとキーンが移籍を希望していることについて、「おかげでチーム内に不穏な空気が流れている」と怒りが収まらない様子だ。両選手の移籍は高い確率で実現しそうだが、3クラブの間に新たな遺恨が生まれることは間違いなさそうだ。