昨季リーグ・アンの3位に入り、2シーズン連続でチャンピオンズリーグに出場するマルセイユが、着々と補強を進めている。

 18日には、一時はニースとの交渉決裂も伝えられたコートジボワール代表FWバカリ・コネの獲得が実現した。

 サミル・ナスリがアーセナルに移籍し司令塔を失ったマルセイユだが、ベン・アルファに加えコネを獲得したことで、攻撃陣の層に厚みが増した。テクニックとスピードにあふれたコネとバルブエナの“チビッコ・コンビ”(ともに163センチ)、リーグ・アン最高クラスの“天才ドリブラー”ベン・アルファ、昨季のチーム得点王(18ゴールでベンゼマに次ぎリーグ2位)でセネガル代表のママドゥ・ニアン、16ゴールで完全復活も近いジブリル・シセと役者は豊富だ。

 守備陣の補強も順調に進んだ。右ボナール、左タイウォの両サイドバックは不動だが、不安だったセンターバックにランスからイウトン(ブラジル)が加わったのが大きい。イウトンはリーグ・アンで唯一、2シーズン続けてベストイレブンに選ばれた選手。同じく獲得したばかりのエルバテ(モロッコ)にも期待がかかる。

 フランス・フットボール誌によれば、以上のメンツに、経験豊富で安定した主将サナとシェイルーの守備的MFコンビ、昨シーズンのリーグ・アン最優秀GKに選ばれユーロ2008では代表入りも果たしたマンダンダを加えたのがベスト・ラインナップとなる。

 昨シーズン途中から就任し、一時どん底まで沈み込んだチームを結果的に3位まで引き上げたゲレツ監督の手腕も大きな“戦力”だ。多くのメディアが、今年のマルセイユはやりそうだ、と予想している。昨季2位のボルドーとともに、リヨンの8連覇を阻止する筆頭候補に挙げられる。この3チームが三つ巴になって熱戦を演じれば、リーグ・アンの08-09年シーズンに、ここ数年なかった面白い展開が期待できるのは間違いない。