移籍先が注目されるゼニトのロシア代表MFアンドレイ・アルシャビン(27)がバルセロナの有力紙“スポルト”の独占インタビューでバルサへの思いを語っている。

 先シーズンのUEFAカップでゼニト優勝の立役者となったアルシャビンは、ユーロ2008のオランダ戦で衝撃的なプレーを連発し、その名を一気に世界に轟かせた。ヨーロッパの強豪クラブが彼の獲得に動いていると噂される中、「僕の夢はバルサ」とバルサへの思いを明かしている。

 アルシャビンがバルサファンであることはすでに知られているが、彼をバルサのとりこにしたのは“ドリームチーム”だ。

「チャンピオンズリーグ決勝でのクーマンのゴール。あのゴールがそうだったんだと思う。あのゴールとあのチームのプレースタイルは僕にはすごいインパクトだった。その時からいつかバルサでプレーしてみたいと思うようになった。攻撃的なバルサのスタイルが好きだったんだ。クーマン、ラウドルップ、ストイチコフ、グアルディオラ…。バルサの話題でもちきりだった」。

 バルサのプレーにわくわくしていた頃の思い出を語るアルシャビン。笑いながら「僕に連絡してくれるのを待ってる!」と言った彼だが、バルサの移籍金1500万ユーロ(約25億円)の提示に対し、ゼニトは倍額の3000万ユーロ(約50億円)を要求し、交渉は決裂に終わったという経緯もある。また、アーセナルからアレクサンドル・フレブを獲得したバルサが優先としているのは“9番”の補強で、予算的にも難しいと考えられる。

「ゼニト以上の給料を僕に払うクラブはないと思う。僕はお金じゃ動かない。大きなリーグでプレーしたいんだ」というアルシャビン。少年の頃から憧れ続けているバルサでのプレー、その夢は実現するのだろうか。いずれにしても、彼の移籍先がはっきりするまでもう少し時間がかかりそうだ。

(スペイン通信)